今、DX推進は、企業の競争力を継続して確保するための大きな力として、さらに重要なものとなりつつある。経験や勘に頼った意思決定から情報をデジタル化して可視化し、社内へ水平展開を可能にすることで、データに基づいた洞察による精緻な意思決定へと変革する。このようにDXは、デジタル化そのものが目的ではなく、デジタル化した基盤の上で新しいビジネスのあり方を模索し、実践していくことにこそ価値がある。
では、新たな価値創造の基礎となる生産性の大幅な向上や、業務を効率ビジネス変革にはどのようにたどり着いたらよいのだろう。その第一歩は、着実に日々の業務をデジタルの世界にすり合わせていくことだ。そこで考えたいキーワードの1つが、「ビジネスコミュニケーションの迅速化」である。
紙の書類を扱っていたときには不可能だったようなコミュニケーションのスピードアップが、デジタル化した世界では実現可能だ。それも社内に閉じたコミュニケーションだけではなく、安心で確実な情報共有を担保しながら、社外取引先とのコミュニケーションの迅速化にもつなげることが可能だ。その具体的なソリューションとして、クラウドストレージの利活用が考えられる。場所の制限を受けるローカルのパソコンやファイルサーバーに情報を蓄積していた状況から、クラウド上のストレージに情報の保管場所を変えることで、多様なメリットが得られるのだ。インターネットを介してクラウドストレージにアクセスできる環境は、オフィス内に閉じ
さらに、BCPの観点からもクラウドストレージの有効性は高い。水害や火災など、さまざまな災害のニュースが飛び交う現代だからこそ、必要なデータをクラウドストレージに保管しておくことで、物理的にオフィスが被災した際にもデータを守ることが可能になるだろう。
クラウドストレージというと、プライベートで個人向けのサービスを利用している人は少なくないだろう。実はこうしたクラウドストレージは、プライベートユースだけでなくビジネスユースでも浸透してきている。
Biz Clipの「クラウドストレージ利用実態調査2024」では、すでにクラウドストレージは国内企業の約5割が導入済みとの結果がある。大手のDX先進企業だけでなく、幅広い企業でクラウドストレージの活用が進んでいることが分かる。
また、同調査において、クラウドストレージへのニーズ(強化してほしい機能)を見てみると、「セキュリティ機能」「データ容量の最大値」「検索機能」などへの要望が高い。近年は画像や動画などを含むコンテンツを作成することも多い。大容量の動画ファイルになると、メールで送信するのは難しく、何らかの別手段を用いて共有する必要が出てくる。そんなときに、クラウドストレージを経由すれば容量の心配をせずにデータ共有が可能だ。
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「クラウドストレージ利用実態調査2024」(強化してほしい項目)[/caption]
そして、ビジネスで活用する情報を共有するとなると、やはりセキュリティの確保が不可欠だ。さらに、大量のデータが格納されたクラウドストレージの中から目的の情報を見つけ出すための高度な検索機能も求。
そうした、クラウドストレージへのニーズに応えたサービスの1つにNTT西日本の「おまかせクラウドストレージ」がある。基本的な使い勝手としては、オンプレミスと同じフォルダ構成でファイルの保存などが可能で、ローカル環境と同じ感覚で利用できる。5TB(テラバイト)の容量プランがあり、共有リンクを発行することでデータの共有も可能だ。
セキュリティの観点では、任意のフォルダに対して自由に権限を設定し、重要文書へのアクセスは経営層に限るといったアクセス権限の制御や、保管するすべてのデータを自動的に暗号化して保護する機能も備えている。
サポートの観点では、海外事業者のサービスにありがちな「問い合わせはチャットのみ」、「日本語未対応」ということもない。国内事業者によるサービス提供のため、日本語対応はもちろん、電話でのサポートにも対応している。
AIなどを活用した新機能で、業務の迅速化や効率化にも力を発揮
DXの第一歩としての情報共有を、利便性とセキュリティを両立させながら実現できるNTT西日本のおまかせクラウドストレージ。2024年6月に強力な新機能が加わった。新機能は「ドキュメントレビュー機能」と「スマートフォルダ機能」であり、業務DXの推進や、業務効率化などによる稼働削減の実現に応えることができる。
ドキュメントレビュー機能は、ドキュメントに関する確認・承認を効率化する機能だ。従来ならばメールや電話などで依頼していた、資料や決裁等の資料の確認や追記の依頼、不備のフィードバックなどの「回覧」「申請・承認」「レビュー」を、おまかせクラウドストレージ上で完結できる。
スマートフォルダ機能は、おまかせクラウドストレージに格納したファイル名やファイルの内容をAIが解析して、フォルダ分けやタグ付けを自動的に行うことができ、資料の整理や検索といった業務の効率化につながる機能だ。すでに、電子帳簿保存法に関連した見積書、請求書、契約書などのファイルに対してAI解析が可能になっている。今後、電子帳簿保存法以外にも、さまざまなケースやシチュエーションを想定した機能追加を行う予定で、AIの力を借りた業務効率化もおまかせクラウドストレージを使えば手軽に実現できそうだ。
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