あの人を育てた街(第2回)京都編 青木愛「人生はゲームのように」

地域活性化

公開日:2017.10.30

  • PDF PDF
  • ボタンをクリックすることで、Myクリップ一覧ページに追加・削除できます。追加した記事は、「Myクリップ」メニューからいつでも読むことができます。なお、ご利用にはBiz Clipに会員登録(無料)してログインする必要があります。

 2008年の北京五輪でシンクロナイズドスイミング日本代表となり、引退後もスポーツの楽しさを広めているのが京都出身の青木愛さんだ。8歳の時から始めたシンクロの魅力、生まれ育った京都の思い出、ビジネスパーソンに向けた仕事のヒントなどを聞いた。

チームが1つになるために練習、練習、練習

―シンクロ競技を見るとその美しさに引き込まれます。どこに注目すると、よりシンクロ競技を楽しんで見られるでしょうか。

 シンクロは曲に合わせてさまざまな動きを行い、技の完成度・同調性・技術的表現力などを競い合う競技です。その魅力は華やかさとチーム8人の同調性にあります。演技構成や、曲に振り付けが合っていて、隙なく、どれだけ動き続けることができるか。特に、8人が密集した状態で、息を合わせてどれだけ演技できるかが見どころです。

―チームで息を合わせるために最も重要なポイントを教えてください。

 時間のある限り、ひたすら練習することです。1つのパートができたら次のパートを練習する。できなかったら、前のパートから練習する。通しで演技したときにどのパートもできなければ意味がないので、納得できるまでひたすら練習します。今日できても、明日できなかったり、8人のうち1人でもできなかったりしたら、練習の意味がありません。とにかく反復練習します。

―メンバー8人は性格も違うし、まとまるためには苦労も多いのではないですか。

 全員が「メダルを取る」という1つの目標を持っていれば、自然にまとまります。演技にバラツキが出たときは、誰かの気持ちがぶれているときなので、選手だけでミーティングをして、目標をはっきりさせます。それに、1人ひとりが7人を背負って泳いでいるので、たとえ自分の調子が悪くても、他のメンバーには見せないように心がけていました。

―毎日、どのくらい練習していたのでしょうか。

 陸上でのトレーニングも含めると、週6日、朝8時過ぎから夜11時ないし11時半ごろまで練習していました。週1日はオフですが、その日も水に入り、完全なオフの日はつくりません。水に入らない日をつくると感覚が変わってしまいます。水に入らないと、「できなくなっていたらどうしよう」と次の日の練習が怖くなってしまうので、ともかく水に入ります。

――それだけの練習量を無駄にせず、大舞台のプレッシャーの中で力を出し切るために、心がけていた点を教えてください。

 大きな大会ほどプレッシャーがかかりますし、不安を抱えたまま舞台に立ってしまうと、一層緊張します。そうならないためには、とにかく練習することです。自信を持って大舞台に臨むためには、練習しかありません。

 もちろん力を出すためには時にリラックスも必要です。そんなとき、私はよくKANさんの「愛は勝つ」を聴いていましたね。私の名前の「愛」に引っかけて。

―まさにシンクロにすべてをささげる生活ですね。もう一度その頃に戻りたいと思いますか。

 戻りたくはないですね(笑)

大会シーズンの夏の記憶「京都五山送り火」…

続きを読むにはログインが必要です

\ かんたん入力で登録完了 /

会員登録3つのメリット!!

  • 最新記事をメールでお知らせ!
  • すべての記事を最後まで読める!
  • ビジネステンプレートを無料ダウンロード!

執筆=高田 哲夫

【T】

あわせて読みたい記事

  • 偉大な先人に学ぶ日本ビジネス道(第16回)

    女性の実業界進出の先駆者、広岡浅子の行動力

    雑学

    2017.09.27

  • 出張で楽しみたいおひとり様グルメ(第8回)

    年の瀬の京都「京極スタンド」で味わう昭和レトロ

    雑学

    2016.12.20

「地域活性化」人気記事ランキング

連載バックナンバー

オンラインセミナー動画

  • 新着記事

配信日時

2025年1月10日(金)①14時00分〜15時00分 ②18時00分~19時00分

セキュリティ関連

【京都府警サイバー対策本部登壇!】企業を取り巻くサイバー攻撃の動向と対策