Excelで作成できるグラフには棒グラフや折れ線グラフ、円グラフなど様々なものがある。そのなかでも今回は、レーダーチャートの作成について紹介する。レーダーチャートとは、放射状に数字軸を配し、値を線で結んだ多角形のグラフ。各項目の大小や構成比の特徴を把握するのに使用される。
レーダーチャートは数値のバランスや項目間の比較をするのに適している。ビジネスシーンにおいては財務分析、製品やサービスの評価、人事考課などで多用される。例えば人事考課でレーダーチャートを用いるなら、「コミュニケーション力」「企画力」「問題解決能力」「リーダーシップ力」「積極性」「規律性」といった項目が挙げられる。飲食業が店舗の評価をするのであれば「価格」「味」「店の雰囲気」「接客」「立地」などが対象になるだろう。
上記のグラフに平均を加えてみるとさらに分かりやすい。梅田支店と平均の評価を同時に表示してみよう。一度グラフを削除して作り直す場合は、項目と梅田支店の行を範囲指定したあと、「Ctrl」を押しながら平均の行を選択し、同様にグラフを作成すればよい。
今回は、現在のグラフに平均の評価を追加する方法を紹介しよう。
[caption id="attachment_49209" align="aligncenter" width="600"] まず平均の行を範囲指定して「Ctrl」+「C」でコピーする[/caption]
[caption id="attachment_49210" align="aligncenter" width="600"] グラフの何もない部分をクリックしてグラフを選択状態にし、「Ctrl」+「V」で貼り付ける[/caption]
[caption id="attachment_49211" align="aligncenter" width="600"] 平均のグラフが貼り付けられる[/caption]
平均の評価を同時表示することにより、梅田支店の高評価項目、低評価項目がより際立つ。
ただし、先ほどは「梅田支店」というグラフタイトルが表示されていたが、平均を追加することによりタイトルが削除された。凡例を表示するなどしてグラフの体裁を整えよう。
[caption id="attachment_49212" align="aligncenter" width="600"] グラフをクリックして、右上の「+」をクリックすると「グラフ要素」が表示される。「凡例」の右にある「>」をクリックして下を選択する[/caption]
[caption id="attachment_49213" align="aligncenter" width="600"] 「梅田支店」「平均」という凡例がグラフ下部に表示される[/caption]
[caption id="attachment_49214" align="aligncenter" width="600"] グラフのレーダー軸をダブルクリックし、画面右に「軸の書式設定」メニューを表示する[/caption]
[caption id="attachment_49215" align="aligncenter" width="600"] 「軸のオプション」の「塗りつぶしと線」で「線」メニューの「線(単色)」を選択し、線の色を選ぶ。すると各項目の軸線が表示された[/caption]
これでさらに評価のレベルが見やすくなった。他の店舗を見たいときは、先ほど平均の評価を追加した要領で別店舗のデータを追加する。特定の店舗のグラフを削除したいときは、グラフ内で不要なグラフを選択して「Delete」を押す。
※解説用画面はWindows 11上でMicrosoft 365のExcelを使用。一部メニュー名などが異なる場合がある
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