職場の懇親会、営業先への挨拶回り、プライベートでは旅行や食事会など、年始はどうしても飲食の機会が過密になりがちです。せっかく1年かけて整えた日々の健康リズムも、この時期に台無しにしてしまうという話をよく聞きます。
全国でプライベートジムを展開するRIZAPが、会員以外の20歳~59歳の男女800人(全国対象)に行った「正月太りとダイエットに関する調査※」によると、全体の半数以上が年末年始に「太った」と実感しています。その増加した体重は平均で2.09kg。「太った原因」として多くの人が挙げるのは、「食べ過ぎ」(91.7%)と「運動不足」(54.0%)です。暴飲暴食は胃腸に負担をかけ、代謝機能を低下させてしまいますから、正月太りを実感するのもうなずけますね。
そこで今回は、年始にこそ実践したい“代謝を高める食べ方”をご紹介します。お手本にするのは「正月料理」。年末の食べ過ぎで疲れた内臓を癒やすために効果的な方法です。正月三が日に限らず、年初めの1月は特にオススメです。
※「正月太りとダイエットに関する調査」(2016.2.3/健康コーポレーション)から引用
正月料理をオススメする理由-食べ順でゆるんだ代謝のリズムを取り戻す…
食べ方、つまり「食べる順番」を工夫する最大のメリットは、食べ過ぎを抑えることができる点にあります。ガツガツしないために、最初は熱いものをフーフーしながら食べるのも工夫の1つ。歯ごたえのあるものから箸を付けるのもオススメです。
代謝を高める食べ方を実践する際に、正月料理をオススメする理由を以下にまとめました。日々コツコツと取り組むことが重要ですので、家族と一緒に実践するといった工夫も試してみてください。
雑煮(汁物)
温かい飲み物は心を落ち着けておなかを満たしやすいため、食事の最初に食べましょう。ゆっくりと味わうことで、満足度が高まります。他の料理も楽しむ場合は入れるお餅を「1つ」にしておきましょう。
野菜・酢の物
汁物の次に選ぶのは、食物繊維が豊富でかみごたえのある野菜。血糖値の上昇をおだやかにし、体脂肪を蓄える働きを持つインスリンの分泌を抑える効果が期待できます。また、腸内環境を整える働きのある酢酸やクエン酸が豊富な酢の物もオススメです。例えば日替わりで、たたきごぼうやきのこや根菜の煮しめ、紅白なます、酢れんこんなどを小鉢でいただくのが当たり前になれば、たとえ単調な食事内容でも、味のアクセントになり、続けやすくなります。
豆や卵、魚
肌や筋肉の主な原料となるのがタンパク質。豆類や卵、魚には豊富に含まれており、毎日一定量を摂取することで、体力を高め、肌を若々しく整える効果が期待できます。昆布巻きや田作り(ごまめ)、えび、ぶりの照り焼き、かまぼこ、黒豆、だて巻きなどは、野菜や酢の物の後にいただくようにしましょう。
甘いものこそ、食べ方、食べる量を工夫しよう。そして運動をプラス!
食べ過ぎに注意したいものは、エネルギーとして消費されなければそのまま体脂肪として蓄えられる糖質・脂質が豊富な食事です。また、砂糖をたっぷり使った甘い味付けのものにも注意が必要です。正月料理を例に出せば、栗きんとん、黒豆、だて巻きなど甘い味付けのグループです。これらはなるべく少量にしましょう。一口ずつ味わうようにしたり、他の料理で満足度を高めてから食べたりするなどの工夫で、食べ過ぎないようにしてください。
体脂肪は、時間がたつほどに体に定着して、落としにくくなります。また、年を重ねるごとに体の代謝が落ちるため、増えてしまった体脂肪を落とすのには時間と努力が必要になります。
正月料理をお手本に、食事の内容と順番を工夫し代謝機能を回復させながら、徐々に運動をプラスしていきましょう。年末年始で増加した体脂肪を落とそうと運動量を急に増やしても、代謝が追いついていなければ体の負担は増すばかり。これでは運動を長続きすることができません。食事と運動量のバランスを図りながら、根気よく続けることが大切です。毎日のルーティンになるまでペースを上げていくつもりで、1月を過ごしましょう。