ビジネスを加速させるワークスタイル(第15回)
似ているようで違う、法人向け光回線の選び方
公開日:2022.03.30
大企業だけでなく、中小企業にもデジタル化の要求が高まってきている。自社はアナログで生き抜くと心に決めても、取引先からの要望に応える必要が出てきて、デジタル化に取り組まざるを得ない場合もある。
デジタル化が進展する中で、最も大切なものは「データ」であることは言うまでもない。そのデータをどこに保存し、どうやって社内外と共有したらいいか。単にデータをデジタル化するだけでなく、その保存と活用の仕方も考えなければならなくなってきた。
紙の資料をデジタル化するだけでも、業務の効率や利便性は高まる。しかし、高セキュリティで便利にデータを活用するとなると、個人のパソコンにデータを入れておくだけでは心もとない。データの保存・共有では、こんな困りごとがあるのではないか。「テレワークでも社内と同じファイルを利用したい」「社外にデータを持ち出したときの紛失が心配」「拠点間や取引先などとファイルを安心して共有したい」。さて、データはどのように保管したらいいのだろう。
データの受け渡しを考慮したとき、企業のデータ保管方法にはいくつかのタイプがある。「USBメモリー」はメールでは送れないような大容量ファイルの受け渡しに古くから使われていた。しかし、物理的な紛失・盗難やマルウエア感染などのセキュリティリスクが高く、現在では利用が推奨されなくなった。自社に「ファイルサーバー」を構築する方法ならば、比較的安全に保管できる。ただし、社外とのデータの受け渡しには向かない上、初期費用から運用費用までコストがかさむ。簡易なサーバー用途としてネットワーク接続型のストレージ「NAS」を使う方法も考えられる。社外からのアクセスを可能にする設定もできる一方で、運用管理が現場任せになることが多く、現場の負担増や運用リスクがつきまとう。それぞれ一長一短があるわけだ。
そこで、もう1つの選択肢に着目したい。企業用のクラウドストレージである。クラウドストレージならば、機器購入や運用のためのスタッフにかかるコストが不要。しかもインターネット経由で場所を問わずにデータにアクセスできる。アクセス権限の管理はきめ細かく設定でき、保管したデータのセキュリティは主にサービス事業者が担う。サービスとしての提供なので、カスタマイズ設定や仕様変更は難しい場合もあるが、保管したデータを社内外で共有する用途ではメリットが上回るだろう。
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執筆=岩元 直久
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