プロ野球に学ぶ、組織の力を伸ばした男たち(第2回)上田利治監督に見る、リーダーシップの神髄

人材活用

公開日:2017.09.26

  • PDF PDF
  • ボタンをクリックすることで、Myクリップ一覧ページに追加・削除できます。追加した記事は、「Myクリップ」メニューからいつでも読むことができます。なお、ご利用にはBiz Clipに会員登録(無料)してログインする必要があります。

 2017年7月、パ・リーグの歴史に燦然(さんぜん)と輝く名監督の1人、上田利治(うえだとしはる)氏が80年の人生に幕を下ろした。上田氏は1970~80年代に阪急ブレーブスの黄金時代を築いたことで知られている。

 その半生を振り返ると、指導者として過ごした時間のほうが長いのが特徴だ。1959年、広島カープに入団するも、肩の故障を理由にわずか3年で現役を引退。そこから指導者人生がスタートし、20年の監督生活では通算1322勝(歴代7位)、日本シリーズ3連覇(史上4人)を果たした。また20年以上の監督人生で、一度も最下位を経験しなかった(史上3人)という安定感も名監督といわれる理由である。

 上田監督のマネジメント術とはどんなものだったのか?実はビジネスでも生かせるヒントに満ちあふれている。

上田氏が歩んだ「異なる」4つのキャリアステージ

 上田氏の指導者としての足跡は、コーチや監督など4つのステージに分けられる。

●24歳で日本プロ野球史上最年少の専任コーチに就任した広島時代
●全盛期を迎えつつあったチームの監督に抜てきされた阪急黄金時代
●強豪でありながらマンネリを迎えつつあったチームで再び指揮を執った第2期阪急~オリックス時代
●最下位に沈むチームの立て直しを任された日本ハムファイターズ時代

 このように、上田氏は事情や目標が異なるチームで手腕を発揮して、勝ち星を重ねてきたのだ。ビジネスシーンに例えるならば――

●広島時代=経験豊富な年上の部下がそろう組織に就いた新任管理職
●阪急黄金時代=先代の跡を継いだ2代目経営者。もしくは、実績があり勢いもある企業や部署に招かれた若き管理職・経営者
●第2期阪急~オリックス時代=マンネリ化し成績が下降線をたどり始めた企業の管理職・経営者
●日本ハム時代=弱小企業の管理職・経営者

 となるのではないか。それぞれの時代で、上田氏がどのように取り組んできたのかを振り返る。

“新任・実績なし”を逆手に取った指導方法…

続きを読むにはログインが必要です

\ かんたん入力で登録完了 /

会員登録3つのメリット!!

  • 最新記事をメールでお知らせ!
  • すべての記事を最後まで読める!
  • ビジネステンプレートを無料ダウンロード!

執筆=峯 英一郎studio woofoo

ライター・キャリア&ITコンサルタント。IT企業から独立後、キャリア開発のセミナーやコンサルティング、さまざまな分野・ポジションで活躍するビジネス・パーソンや企業を取材・執筆するなどメディア制作を行う。IT分野のコンサルティングや執筆にも注力している。

【T】

「人材活用」人気記事ランキング

連載バックナンバー

オンラインセミナー動画

  • 新着記事

配信日時

2024年11月27日(水)①14時00分〜15時00分 ②18時00分~19時00分

セキュリティ関連

【日本ハッカー協会登壇】攻撃者の視点で語る、サイバー攻撃のトレンドと対策

配信期間

2024年10月24日(木)~2024年11月29日(金) 

セキュリティ関連

セキュリティコンサルタントが解説!いま企業がとるべきサイバー攻撃対策とは