ビジネスを加速させるワークスタイル(第15回)
似ているようで違う、法人向け光回線の選び方
公開日:2017.03.27
日々の売上金の入金から税金の納付、振り込み、入金のチェック、両替など、ビジネスパーソンが銀行に行く機会は意外と多いものです。
忙しい業務の中で手が空いた時間に行かざるを得ないケースも多いのですが、どの会社も考えることは同じで、お昼の時間帯などは銀行の窓口が大にぎわいです。かといって仕事が落ち着いた夕方だと銀行の窓口は閉まってしまっています。このような銀行の営業時間に対する融通の利かなさに、不満を抱く経営者は少なくはないかと思います。
現在の15時までという営業時間の設定は、銀行を利用する顧客のニーズからかけ離れているような印象もあります。なぜ、このような営業時間設定をする銀行が多いのか、その理由は銀行法の中に隠されています。
銀行法とは、銀行が営業していくに当たってのルールを定めた法律ですが、同法では銀行の営業時間は内閣府令で定めるとしています。そして、この内閣府令に当たる銀行法施行規則で、9時から15時を営業時間とするとなっているがために、多くの銀行は15時で窓口を閉めているのです。
一方、銀行法施行規則では、営業時間は延長できるという規定もあります。つまり、9時から15時というのは、あくまでも最低限この時間帯は窓口を開けておくようにという意味なのです。
このため、一部の銀行では顧客のニーズに合わせた営業時間設定にしています。例えば、りそな銀行では全店で窓口を17時まで開けていますし、かつて東京を拠点にしていた平和相互銀行では窓口を21時まで開けようとするなど夜間営業に力を入れていました。
銀行の営業時間設定に対する不満、使い勝手の向上を求める声は少なくありません。これは裏を返すと、このような声に応えることで利用者を増やせるということでもあります。
先ほど例に挙げたりそな銀行は営業時間を延長することで、他行よりも使い勝手の良い銀行であるという印象を強めることに成功しています。りそな銀行のほかにも、新生銀行も窓口を17時まで開けていますし、福島県を拠点とする東邦銀行では一部店舗の営業時間を19時までにするなど、各行で営業時間延長の動きが出ています。
また、営業時間延長以外にも使い勝手の良さをアピールする銀行があります。例えば、岐阜県を拠点とする大垣共立銀行では、改造車両による「移動型店舗」や、車から降りずに振込手続などができる「ドライブスルー窓口」のように、ユニークな取り組みを展開しています。外回りの途中に立ち寄って用事を済ませるといった使い方もできそうです。
小売店や飲食店など、日々の売上金を入金するために銀行に行く会社であれば、セブン銀行の売上金入金サービスも便利です。セブン‐イレブンの中に設置されている24時間稼働のATMで入金ができます。また、どこのATMから入金しても1つの口座に入金されるので、多店舗展開を図る際に各店の売上管理ツールとして活用するといったことも考えられます。
セブン銀行ではさらに、警備会社が店舗まで来て売上金を集金する店舗集配金サービスも実施しています。
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執筆=水野 春市
経済関連の調査活動を行うミハルリサーチの一員。主に地域の伝統産業や企業行動に関するレポートを作成している。
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