オフィス・店舗の疑問(第8回)オフィスを移転する際の電話回線の費用と注意点

音声通話 経営全般

公開日:2021.03.31

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 オフィスに欠かせない電話回線。オフィスを移転する際には、電話回線が途切れることなくスムーズに移転したいものです。具体的にはどのような手順・費用がかかるのでしょうか。今回は、オフィスを移転する際の電話回線工事の流れと併せて、工事の費用や注意点について解説します。

オフィス移転時の電話回線工事の流れ

 ここでは、オフィス移転時の電話回線工事の流れと併せて、事前に確認すべきことを紹介します。

<事前に確認すべきこと>
 はじめに電話回線工事の流れを紹介する前に、事前に確認すべきことを見ていきましょう。最低限確認しておきたい項目としては、次の3つが挙げられます。

・利用中の電話・インターネット回線の種類
・利用中の番号が移転先でも使用可能か
・利用中の電話機器の種類

 電話回線には、アナログ・デジタル(ISDN)・光IP電話回線の3種類が考えられ、インターネット回線としては光ファイバー・ADSL・ケーブル回線の3種類が考えられます。現在利用中の回線種類を確認し、不満点がある場合は移転時に見直すことも考えましょう。

 また、電話回線によっては「移転後は使えない電話番号」と「移転後も使える電話番号」が存在します。そのため、最初に電話番号が引き続き利用できるかどうかは事前に確認しましょう。利用可否は契約している電話キャリアに電話して確認できます。

 最後に、利用中の電話機器を引き続き利用しつつ、拡張移転する場合は機器増設に対応できるか確認しておく必要があります。こちらも事前に対応しましょう。

<電話回線工事の流れ>
 電話回線工事の大まかな流れは、次の通りです。

1.オフィス移転日の決定
2.依頼する業者の選定
3.利用中の電話キャリアに移転の連絡
4.電話回線工事日の決定
5.主装置の設置場所の決定
6.回線引き込みの下見
7.回線の工事
8.電話機器の設置

 6~7は業者作業になりますが、繁忙期には下見の実施までに2週間、下見の実施から工事当日までに2週間かかるケースもあります。余裕を持ったスケジュールを組みましょう。

オフィス移転時の電話回線工事の費用

 オフィス移転時の電話回線工事費は、電話キャリアの回線工事費と実作業を行う業者の電話工事費の2種類に分けられます。移転先のオフィスで設置する電話台数によっても変わりますが、10台ほど設置する場合の工事費総額は税込み34万~46万円(税込)ほどになる場合があります。

 内訳としては、電話キャリア・業者のそれぞれでおおよそ次のようになります。
※掲載されている工事費は代表的な例であり、工事内容によっては異なる場合があります。詳しくはお問い合せください

電話キャリアの回線工事費(NTT西日本の例)
・交換機等工事費:1100円(税込)/1契約者回線
・屋内配線工事:(既存)2640円(税込)/1配線、(新規)5280円(税込)/1配線
・基本工事費:4950円(税込)/1工事

業者の電話工事費
・主装置設置費:9000~1万7000円(税込)/1台
・電話設定費:4500~7000円(税込)/1台
・屋内配線費:300~700円(税込)/1メートル
・人件費:7000~1万円(税込)/1人
・諸経費:工事費の10~30%程度

 先ほど例に挙げた10台ほど設置する場合は、回線としては3~5本程度が想定されます。電話キャリアの回線工事費で4万~6万円(税込)ほど、業者の電話工事費で30万~40万円(税込)ほどになるため、合計で34万~46万円(税込)ほどという計算になるのです。ちなみにFAXの利用有無や利用する回線の種類によっても回線工事費は変わります。

オフィス移転時の電話回線工事の注意点

 最後に、オフィス移転時の電話回線工事に関する注意点を見ていきましょう。移転時に覚えておくべき注意点ばかりですので、1つずつ解説します。

<移転の手続きには時間がかかる場合がある>
 オフィス自体の移転には数カ月が必要であり、その中に電話回線工事の準備期間も含まれます。先にお話しした通り、電話回線工事には2カ月ほどかかると考えたほうがよいでしょう。加えて、回線の種類によっても工事期間は変わり、アナログ・デジタル回線であれば2週間程度、光IP電話では1カ月以上かかることもあります。

 さらに、電話回線工事は電話キャリアとの調整だけでなく、電話工事を請け負う業者との調整も必要です。特に繁忙期は想定以上に時間がかかることが予想されるため、余裕を持ったスケジュールで対応を進めましょう。

<事前に電話番号、キャリアを確認>
 移転準備を進める際には、早めに電話番号が引き継げるかどうかを電話キャリアに確認しておくことが重要です。なぜなら、オフィスの移転先が同じ市町村区でも、電話番号は変わる可能性があるからです。

 もし、電話番号が変わってしまうと名刺や請求書などの書類上に記載されている電話番号も変更しなければならず、労力を割かれます。

 そのため、オフィスの移転を検討する際には早い段階で電話番号の引き継ぎが可能か確認しておきましょう。

多彩な機能と豊富なラインアップ!NTT西日本の「ビジネスフォン」

 オフィスを移転する際には、電話回線工事も同時に検討しなければなりません。電話回線工事の期間は1カ月~2カ月ほどを見込んでスケジュールを調整するとよいでしょう。加えて、既存の電話番号が引き続き利用できるかどうかも、早い段階で確認しておくのをお勧めします。

 電話回線工事の費用としては、電話キャリアと業者でかかる費用が異なり、設置する台数や回線の種類によっても変わってきます。例として10台ほど設置する場合は、34万~46万円(税込)ほどかかると思ってよいでしょう。

 なお、オフィス移転時のビジネスフォンの検討と併せて、インターネット環境の構築までをお考えの方向けにNTT西日本ではオフィスの電話をトータルサポートするサービスを提供しています。

 事業内容や規模に合わせて、選べるビジネスフォンのラインアップを複数用意しています。

 ボイスメール機能やボイスメールのバックアップ機能・停電時などの電話不通による業務停止を回避するBCP対策機能などを備えた機器もございます。

 オフィスのインターネット環境やビジネスフォンでお困りの方は、ぜひ一度お問い合わせください。

※掲載している情報は、記事執筆時点のものです

執筆=太田 勇輔

ネットワークスペシャリスト、情報セキュリティスペシャリスト保有。インフラエンジニアとして、官公庁や銀行などのシステム更改をメインに10年従事した後、IT関連ライターとして活動中。プログラミング、ネットワーク、セキュリティなどの解説記事を中心に執筆している。

【M】

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