覚えておきたいクラウド&データのキホン(第18回)暗号化とは?クラウドストレージに必須の情報セキュリティ対策

クラウド・共有 データ保護・バックアップ

公開日:2022.03.31

  • PDF PDF
  • ボタンをクリックすることで、Myクリップ一覧ページに追加・削除できます。追加した記事は、「Myクリップ」メニューからいつでも読むことができます。なお、ご利用にはBiz Clipに会員登録(無料)してログインする必要があります。

 インターネット上でデータを共有できるクラウドストレージで、機密情報や個人情報を管理する場合、暗号化による情報セキュリティ対策が欠かせないものとなりつつあります。

 本記事では、クラウドストレージに暗号化が必要な理由、暗号化の方法や種類について紹介します。

クラウドストレージと情報セキュリティの必要性

 まずはクラウドストレージについて、おさらいしましょう。またここでは、情報セキュリティの必要性もあわせて解説します。

クラウドストレージとは

 クラウドストレージとは、インターネット上でデータの保管・共有ができるサービスです。自社内でデータを保管・共有する方法としては、社内ネットワーク上にサーバーを設置したり、USBメモリーや外付けストレージなどを使ったりして行ってきました。近年は運用コストや使い勝手などの観点から、クラウドストレージを利用するケースが出てきています。

クラウドストレージのメリット

 クラウドストレージのメリットは、インターネット環境さえあればどこからでもアクセスできる点です。テレワークを導入する企業の増加に伴い、自宅や外出先から業務関連のデータを扱うニーズが増加傾向にあります。クラウドストレージはテレワークとの親和性も高いといえます。

 BCP(Business Continuity Plan)の観点からも、クラウドストレージにはメリットがあります。自然災害などの影響でオフィスの業務用パソコンやサーバーに被害が生じた場合、保管されていたデータが消失する可能性があります。バックアップを取っていたとしても、同じオフィス内に保管していればリスクは同様です。クラウドストレージでデータを保管することで、そういったリスクを軽減できます。

 デメリットとしては、クラウドストレージはクラウド事業者が提供しているため、自社に合わせたカスタマイズがしにくい点が挙げられます。例えば、自社で策定した情報セキュリティポリシーがある場合、それに準拠できるクラウド事業者を選択する必要があります。

情報セキュリティ対策の必要性

 クラウドストレージは、インターネットを通じてIDとパスワードでどこからでもログインができます。テレワークや他拠点、社外関係者とのデータ共有を効率的に行える一方、情報セキュリティ対策が不十分であると、情報漏えいのリスクが生じます。

 例えば、クラウドストレージでは、ファイルごとでアクセス権限や公開設定をすることができます。しかし、従業員が誤って社外秘のデータを外部公開したり、共有リンクを部外者に送信したりしてしまうと、情報漏えいにつながります。万が一、顧客リストなどの機密情報が漏えいすれば、被害は取引先や顧客などへも広がる恐れがあります。インターネットからアクセスできるため、ID・パスワードの管理が不十分であると、それを知った第三者によるアカウント不正使用のリスクも生じます。

 そういったことから、クラウドストレージではクラウド事業者がさまざまな情報セキュリティ対策を施しています。

クラウドストレージの暗号化とは…

続きを読むにはログインが必要です

\ かんたん入力で登録完了 /

会員登録3つのメリット!!

  • 最新記事をメールでお知らせ!
  • すべての記事を最後まで読める!
  • ビジネステンプレートを無料ダウンロード!

執筆= NTT西日本

【M】

あわせて読みたい記事

  • ビジネスコミュニケーション手法の改善(第8回)

    データ活用の本命、クラウドストレージを手軽に

    クラウド・共有

    2022.03.30

  • セキュリティ対策虎の巻(第7回)

    世代管理のデータバックアップでランサムウエア対策

    運用管理・監視 データ保護・バックアップ

    2017.05.24

  • 小さな会社のトラブル抑止(第2回)

    火災、地震…災害後、すぐに仕事を再開できるか

    災害への備え

    2017.10.24

「クラウド・共有」人気記事ランキング

連載バックナンバー

覚えておきたいクラウド&データのキホン

無料!おすすめのダウンロード資料

  • クラウドストレージ利用実態調査2022

    クラウドストレージ利用実態調査2022

    近年、ユーザー嗜好の変化を適切につかみ、ビジネスチャンスを生み出すヒントとして注目を集めるがデータの利活用。ビッグデータの活用とまでいかなくても、企業活動の中で取り扱うデータは増加する一方です。日々の業務においては、膨大なデータをいかに効率的に管理・保管するかが1つの焦点となる。その課題解決に向けて注目を集めるのが、クラウド上のデータ格納スペース「クラウドストレージ」(オンラインストレージ)の利用です。その実態について調査を行いました。

  • 企業のDX対応意識調査2023

    企業のDX対応意識調査2023

    データの利活用にとどまらず、デジタル技術を前提としたビジネスモデルの変革や経営革新の切り札として期待される「DX(デジタルトランスフォーメーション)」推進。企業はその対応に向けて何を進め、どのような点を課題に感じているのだろうか。こうした企業意識について調査を行いました。

  • 電子帳簿保存法対応調査2023

    電子帳簿保存法対応調査2023

    2022年に施行された改正電子帳簿保存法。その猶予期間が、2023年12月31日で終了となります。多くの企業にとって、インボイス制度(同年10月スタート予定)も鑑みつつ、本制度が定める電子取引データの電子保存などに対応するための準備が喫緊の課題となります。では、企業はどのように準備を進めているのだろうか。その最新動向について調査しました。

オンラインセミナー動画

  • 新着記事

配信期間

2024年11月28日(木)~2025年9月30日(火)

DX・業務効率化関連

【年末調整直前!】デジタル化による業務負担の軽減をめざそう

  • 新着記事

配信日時

2024年12月5日(木) 12時05分~12時50分

DX・業務効率化関連

「DX・ITツール活用の進め方」と対面コミュニケーションの両立