ビジネスを加速させるワークスタイル(第15回)
似ているようで違う、法人向け光回線の選び方
公開日:2020.10.23
標高日本一の山、富士山の山頂と太陽が重なって見える風景をダイヤモンド富士といいます。秋分の日、山梨県にある七面山(1989m)に登り、そのダイヤモンド富士を見てきました。その日、その時、その場所に行き、しかも晴れていなければ見ることができない、特別なご来光です。今回は強いパワーをいただけそうな荘厳な朝の話題をお伝えします。
頂にダイヤモンドのように輝く太陽を乗せたダイヤモンド富士。日の出、または日の入りに、観察する場所から見て太陽の方向と富士山の山頂がちょうど重なるときにだけ見られる景観です。日の出・日の入りの傾きは地軸によって日ごとにずれていくため、ダイヤモンド富士といえる景観をカメラに収めるチャンスは、条件に合った観測場所で年に2回訪れます。
ダイヤモンド富士が見られる条件は、まず、富士山がきれいに見える場所であること。そして、その場所が富士山の東側か西側に位置していて、太陽の動きの範囲に入っていることが必須です。さらにダイヤモンド富士となる日に、富士山や観察する場所に雲が出ておらず、晴れていなければなりません。このように、それぞれの場所からきれいに撮影できる条件がかなり限られる現象で、まさにダイヤのような価値があるともいえそうです。
山梨県身延町(飛び地)に位置する七面山は法華経信仰の霊場で、多くの信者が登拝に訪れます。山上にある寺院・敬慎院の遥拝所からは、春分の日と秋分の日の年に2回ダイヤモンド富士のご来光が望めるチャンスがあります。七面山にはもちろん、一般の人も登ることができ、私も以前、修行体験をさせてもらいました。その時のことは本連載の第43回「信仰の山で山岳修行体験」にまとめています。
以前から七面山のダイヤモンド富士を見たいと願っていたところ、偶然にも身延山久遠寺から取材のチャンスをいただき、再び登ることになりました。秋分の日の前日、9月21日に表参道の登山口を出発。前回と同じように約4時間かけてキツイ登山道を登りきり、山上の敬慎院に到着。この日は宿坊である敬慎院に泊まりました。
翌朝は朝4時に起床。お勤めに参加した後、5時過ぎから遥拝所に立ち、ご来光を待ちます。運よくこの日はきれいに晴れて5時50分ごろにダイヤモンド富士を見ることができました。太陽は山頂の中心よりやや左から顔を出し、昇りきったときには、ほぼ山頂の真上に来ました。シルエットで浮かび上がった富士山から差し込む朝の光はとても爽やかで、私の心も温かく包まれました。それにしてもお彼岸の中日、真東から日が昇る秋分の日にダイヤモンド富士が見られるなんて、七面山はすごい所だと思いませんか?
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執筆=小林 千穂
山岳ライター・編集者。山好きの父の影響で、子どもの頃に山登りをはじめ、里山歩きから海外遠征まで幅広く登山を楽しむ。山小屋従業員、山岳写真家のアシスタントを経て、フリーのライター・編集者として活動。『山と溪谷』など登山専門誌に多数寄稿するほか、『女子の山登り入門』(学研パブリッシング)、『DVD登山ガイド穂高』(山と溪谷社)などの著書がある。現在は山梨で子育てに奮闘中。
【T】
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