ゴルフエッセー「耳と耳のあいだ」(第30回)ゴルフと健康「上級者ほど腰痛持ちはウソ!」

スポーツ

公開日:2018.01.12

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 残念なことに、腰痛になることをゴルフ自慢の1つとして語る人がいますが、それは間違っていると断言しておきます。腰痛になるようでは良いスコアメイキングにつながりません。生涯スポーツとしても失格でしょう。腰痛自慢は決してゴルフ上達者の証しではないのです。

 これまでの記事でもゴルフとビジネスについて語ってきた通り、ゴルフはビジネスツールとしてとても有効です。また同時に、ゴルフは健康の維持・増進にとても役立つスポーツです。これから数回に渡り「ゴルフと健康」をテーマにお伝えしていきたいと思います。ビジネスパーソンは体が資本!今回は、腰痛について考えてみましょう。

ゴルフで腰痛になる人の特徴

 かつて、腰痛はゴルファーの持病だとされた時代がありました。今でもまだ「うまくなるには腰痛はやむを得ない」「腰痛になるぐらいたくさん練習しないと上達しない」と話す人がいると聞きます。そのせいか「ゴルフが腰に悪い」と間違った認識を持たれている人は今でも少なくないようです。それらはまったく不合理な話なのです。

ゴルフで腰痛になる人には次のような特徴があります。

(1) 力任せに振っている
(2) ダウンスイング(振り下ろし)で伸び上がる
(3) フィニッシュ(振り抜き)で体を反らせる、またはふらつく
(4) 腹筋が弱い
(5) 背筋が硬い
(6) 準備運動をしない

背骨や腰を無理に回そうとしていませんか?

 (1)~(3)に挙げたように、力任せのスイングはクラブに生じる慣性力も手伝って体に大きな負担がかかります。また、スイングが伸び上がったり体をエビのように反らせたりするのは、体の軸や重心が不安定になっているから。ゴルフスイングは回転運動です。回転軸が不安定ではスムーズな回転はままなりません。それを何回も繰り返していたら、回転の主要部分である腰に大きな負担がかかってしまうのは当然です。

 フィニッシュでふらつくのも同じです。安定感がなく、バタバタとしたスイングは見た目にカッコ悪いだけでなく、体にも大きな負担を強いています。軸と重心が安定したバランスの良い、自然な回転運動をめざしてください。

 では、自然な回転運動とはどのような動きをいうのでしょうか?それは「人間の体の中心を貫く正中線を軸とした、骨盤の回旋運動」だと定義できるでしょう。

 「ゴルフスイングは背骨を軸に体を回せ」と言う人がいますが、それは間違いです。背骨は人間の体の後ろに付いています。このような片寄った所にあるモノを中心に安定した回転は望めません。やはり軸は体の後ろではなく頭頂から体の中心を縦に貫く線、すなわち正中線をイメージするべきです。

 「腰を回せ」と言う人もいますが、そもそも腰は回りません。背骨の中で腰の部分を腰椎といい、背骨の中で一番太くどっしりとしています。これは重たい上半身を支えるためです。動いてもせいぜい1度ぐらいです。

 ゴルフスイングでいう「腰を回す」とは、正しくは「骨盤の回旋」です。骨盤の回旋運動には、股関節を使います。よって、ゴルフスイングにおける自然な回転運動とは「正中線を軸とした、股関節による骨盤の回旋運動」なのです。回らない腰を無理に回そうとするのは誤った認識だと覚えておきましょう。

腰痛を招く原因になりやすい姿勢の崩れ…

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執筆=小森 剛ゴルフハウス湘南

有限会社ゴルフハウス湘南の代表取締役。「ゴルフと健康との融合」がテーマのゴルフスクールを神奈川県内で8カ所運営する。自らレッスン活動を行う傍ら、執筆や講演活動も行う。大手コンサルティング会社のゴルフ練習場活性化プロジェクトにも参画。著書に『仕事がデキる人はなぜ、ゴルフがうまいのか?』がある。

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