ビジネスを加速させるワークスタイル(第15回)
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公開日:2016.02.08
経営者の育てられ方から子育ての極意を学ぶ連載。今回、取り上げるのはネクストの井上高志社長です。引っ込み思案だった少年をベンチャー企業の社長へと導いた母の見守り方を学びます。
井上高志(いのうえ・たかし)
1968年生まれ。青山学院大学を卒業後、リクルートコスモス(現・コスモスイニシア)、リクルートを経て、95年に創業。97年ネクストを設立。「HOME’S(ホームズ)」を日本最大級の不動産・住宅情報サイトに育て上げた。
自分はどうして経営者になったのだろう。父親はごく普通のサラリーマンで、母親は専業主婦。親戚を見渡しても、自分以外には誰一人、事業家がいない。井上高志はネクストを創業後、「突然変異」が起こった理由をずっと考えていた。
1968年、横浜に生まれた井上は、青山学院大学4年のときに起業を決意した。「会社勤めは起業のための修業。5年以内に独立する」というプラン通り、リクルートコスモス(現コスモスイニシア)を経て転籍したリクルートを、社会人5年目で退社。95年にネクストの前身となる会社を立ち上げる。そうして不動産・住宅情報サイト「HOME’S(ホームズ)」を、業界最大規模に育て上げた。
一般に、創業経営者には子どもの頃からその片鱗が見られることが多い。人一倍アグレッシブであったり、人を引きつけるリーダーシップがあったり。しかし、井上の場合は違った。引っ込み思案で、自己肯定感が低い少年だったという。
「当時は学年で身長が一番低く、『チビ』とからかわれていました。腹は立つのですが、面と向かって言い返すほどの強さはないので、いつも笑ってごまかすだけ。しかも5歳上に姉、1歳上に兄がいて、この兄がすごく勉強ができた。一応自分も頑張るのだけど、兄には追いつけない。常に私の一歩先を走っている、目の上のたんこぶのよう存在でしたね。そんな子ども時代だったから、なかなか自分に自信が持てなかったんです。将来はこんな大人になりたいという夢もない。『高志』という名前に完全に負けているな、俺は『低志(ひくし)』だと、自虐的に思っていました」…
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執筆=北方 雅人/本荘 そのこ
北方 雅人
1969年兵庫県生まれ。一橋大学社会学部卒業後、91年に日経BP社入社。主に経営誌の編集部を渡り歩き、現在は、オーナー経営者向けの月刊経営誌『日経トップリーダー』副編集長。
本荘 そのこ
1969年北海道生まれ。法政大学大学院経済学研究科経済学専攻修士課程修了。地方新聞社、法律事務所勤務などを経て、98年からフリーの記者として活動。
【T】
子どもを社長にする子育ての極意