ビジネスコミュニケーション手法の改善(第10回)
【オフィス・店舗向け】回線速度は?サポートの手厚さは?業務用フレッツ光の選び方
公開日:2019.01.24
紙の新聞を読む上で何よりも大事なのが、「見出し」に込められた意味を知ることです。
実は、紙の新聞の見出しには、ネットのそれにはない、さまざまな工夫が凝らされています。見出しの正しい見方を知っているかどうかで、新聞から得られる情報量はまったく違ってくるのです。
ところで、世の中にはさまざまな「格付け」があります。世界的に有名なのが、レストランの評価を星の数で表した「ミシュランガイド」でしょう。
この「星による格付け」はミシュラン以外にもさまざまなサービスが利用していて、みなさんも一度はお世話になったことがあると思います。「ぐるなび」のようなレストラン・ガイドもそうですし、「トリップアドバイザー」のような旅行ガイドでもこうした評価方法が導入されています。3〜5段階にランク付けして、物事の評価を教えてもらえるというのは、大変便利だからです。
実は、紙の新聞のニュース記事にも、すべて同じような5段階の評価が明示されていると聞いたら、みなさんは驚かれるでしょうか。
星マークこそ付いていませんが、ミシュランガイドで紹介されるレストランと同じように、記事は「重要度1」「重要度3」などと格付けされ、読者にも一目で分かるように示されています。言い換えれば、すべての記事に「オススメ度」が表示されているのが、紙の新聞の特徴なのです。
しかし、新聞を読み慣れている人でも、紙面を見て「この記事は2」「この記事は5」などと言える人はほとんどいないと思います。一方、新聞を作っている人たちは、常にこの「格付け」を強く意識しています。
記者にとっては、自分が書いた記事が「3」なのか「5」なのかは、その日に気持ちよく眠りにつけるかどうかを左右する、重大な違いだったりします。新聞社では、「格付け」を巡って記者が上司と大げんかをすることさえ珍しくありません。
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執筆=松林 薫
1973年、広島市生まれ。ジャーナリスト。京都大学経済学部、同大学院経済学研究科修了。1999年、日本経済新聞社入社。東京と大阪の経済部で、金融・証券、年金、少子化問題、エネルギー、財界などを担当。経済解説部で「経済教室」や「やさしい経済学」の編集も手がける。2014年に退社。11月に株式会社報道イノベーション研究所を設立。著書に『新聞の正しい読み方』(NTT出版)『迷わず書ける記者式文章術』(慶応義塾大学出版会)。
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情報のプロはこう読む!新聞の正しい読み方