人気会計士が語る、小さな会社の経営“これだけ”(第5回)まず支払手形をなくし、無借金経営をめざそう

資金・経費

公開日:2019.03.01

  • PDF PDF
  • ボタンをクリックすることで、Myクリップ一覧ページに追加・削除できます。追加した記事は、「Myクリップ」メニューからいつでも読むことができます。なお、ご利用にはBiz Clipに会員登録(無料)してログインする必要があります。

 顧問先2200社を抱える会計事務所を率いる公認会計士、古田土満氏が語る小さな企業の経営のコツ。第4回は会社を存続するためのリスク管理の大切さを紹介しました。今回は、その具体的な方法を解説します。ポイントは支払手形をなくして、本当の無借金経営をめざすことです。

 前回、貸借対照表のリスク管理を解説しました。大切なポイントですから、今回、もう少し詳しく見ていきましょう。

 一般的に優良会社の条件として、無借金経営であることが挙げられます。しかし「無借金会社」といっても、下記のように状況の違いがあります。

(1)支払手形がある無借金会社
(2)決算期末のみ預金で借入金を返して無借金にする会社
(3)預金が借入金より多い、実質的無借金会社

 支払手形と借入金のどちらを早くなくすべきかといえば当然、支払手形です。会社は振り出した手形が落とせないときに、全ての銀行と取引停止になり倒産します。銀行に借入金が返せなくても、その相手の銀行のみリ・スケジュールの交渉をすればよいわけです。ですから、支払手形のない会社は倒産する確率は低くなります。

 反対に無借金でも支払手形の多い会社は、手形を落とすために資金が必要なときに、銀行との借入実績、返済実績がないため、資金調達ができずに倒産する確率が高くなります。支払手形はないほうが安全です。

支払手形をなくす資金をどこで調達するか…

続きを読むにはログインが必要です

\ かんたん入力で登録完了 /

会員登録3つのメリット!!

  • 最新記事をメールでお知らせ!
  • すべての記事を最後まで読める!
  • ビジネステンプレートを無料ダウンロード!

執筆=古田土 満

法政大学を卒業後、公認会計士試験に合格。監査法人にて会計監査を経験して、1983年に古田土公認会計士・税理士事務所を設立。財務分析、市場分析、資金繰りに至るまで、徹底した分析ツールによって企業の体質改善を実現。中小企業経営者の信頼を得る。

【T】

「資金・経費」人気記事ランキング

連載バックナンバー

人気会計士が語る、小さな会社の経営“これだけ”

オンラインセミナー動画

  • 新着記事

配信日時

2025年1月10日(金)①14時00分〜15時00分 ②18時00分~19時00分

セキュリティ関連

【京都府警サイバー対策本部登壇!】企業を取り巻くサイバー攻撃の動向と対策