知っ得!生成AIの意外な業務活用(第4回)ついにきた。「パーソナルAI」の時代へ

時事潮流 デジタル化

公開日:2025.02.05

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驚異的な進化を続ける生成AI。その動向は?

 最近の生成AI動向といえば、OpenAIが2024年12月5日に発表したChatGPTの最上位モデル「o1 Pro」のサブスクが話題となっている。このサービスは月額200ドル(3万円)という、通常のPlusプラン(月額20ドル、3000円)の十倍の高価格だ。「果たしてその価値はあるか」「実際に試してみた」など、さまざまな記事やリポートが世の中にあふれた。

 詳しくはOpenAI「ChatGPT Pro が登場」が参考になる。これによれば「より多くのコンピューティングを使用して、より深く考え、最も難しい問題に対してより優れた答えを提供」する「o1 pro mode」が「研究者、エンジニア、およびその他の研究グレードのインテリジェンスを日々使用する人々に、生産性を向上させ、AIの進歩の成果を最先端で享受する方法を提供」する、という。

 大きな特徴は、「より難しい問題を解決するための思考力の強化」で、「最も信頼性の高い応答を提供するためより長い思考を行う当社の最もインテリジェントなモデル」という点。外部専門家のテストでも「特にデータサイエンス、プログラミング、判例法分析などの分野で、より信頼性が高く、正確かつ包括的な回答を生成していると評価」されたという。Proモードは回答の生成により時間がかかるため、進捗バーや通知送信機能も備える。この「考えるのが得意な」Proモード、興味のある人は試してみるとよい。

 ところで、フリマ出品のアピール文を生成AIが補助してくれたり、ラフなメールを生成AIが適切な敬語に直してくれたりなど、生成AIを使った個人にも助かるサービスが続々始められている、と 。だが、この中にはサービスを終了するものも現れた。インプレスのニュースサイトでの「AIで記事要約」ボタンである。

 筆者、このサービスをなかなか重宝していたが、2025年の1月末をめどに終了するという告知を見て驚いた。2024年2月に提供開始、現在月10~15万件の利用があり、要約記事に挿入される広告収入により「GeminiのAPI利用料は十分にまかなえている」サービスだが一旦中止し、「新たな挑戦を模索する」という。

 生成AIはまだまだ上り調子の感があれど、サービス終了の声が聞かれるということは、上り調子から“熟成期”に入っている証拠かもしれない。もちろん、生成AIの問題点については(毎回書いてはいるが)未解決なものも多く、いつでも十分な注意と検討が必要なのは言うまでもない。

最近よく聞く「パーソナルAI」とは?一体何ができるのか…

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執筆=青木 恵美

長野県松本市在住。独学で始めたDTPがきっかけでIT関連の執筆を始める。書籍は「Windows手取り足取りトラブル解決」「自分流ブログ入門」など数十冊。Web媒体はBiz Clip、日経XTECHなど。XTECHの「信州ITラプソディ」は、10年以上にわたって長期連載された人気コラム(バックナンバーあり)。紙媒体は日経PC21、日経パソコン、日本経済新聞など。現在は、日経PC21「青木恵美のIT生活羅針盤」、Biz Clip「IT時事ネタキーワード これが気になる!」「知って得する!話題のトレンドワード」を好評連載中。

【T】

審査 24-S1007

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