スーツがパリッとしていて、髪型が決まっていても、無精ヒゲやそり残しがあれば台無しです。一方で、ヒゲを生やしていても手入れが行き届いていれば、清潔感だけでなく意欲的な印象も与えることができます。その違いは何でしょうか?周囲の人への気遣いであり、自分をこんな風に見せたいというセルフプロデュース力の有無などが想像できます。
ところが、身だしなみを整えるために小まめにそると今度は肌を傷めてしまうケースがあります。今回は肌への負担を減らしながら、清潔感のある身だしなみを実現するヒゲのそり方について紹介します。
ヒゲの主成分は、牛の角と同成分
カミソリやシェーバーなど、ヒゲそりの道具はさまざまあります。どれも刃物を肌に当てるため、傷を付けたり乾燥させたりしてしまうなど肌を傷めがちです。かといって鈍(なまく)らな刃を使うとヒゲの硬さに負けてしまいます。
実は、ヒゲの硬さは同じ太さの銅線にも匹敵するといわれており、その主成分は爪と同じ硬質ケラチンという硫黄を含むタンパク質です。この硬質ケラチンは、牛やサイの角、あるいは爬虫(はちゅう)類や鳥類の鱗(くちばし、爪、けづめ)の主成分でもあります。そのヒゲが最も伸びる時間帯は、朝方の6時~10時ごろ。最もヒゲが柔らかいこのタイミングこそがオススメのそり時であり、朝の身支度を整える際にピッタリです。
ヒゲのそり方は個人個人で異なります。なぜなら、ヒゲの濃さや肌の敏感さは人それぞれだからです。分類すると、肌は弱くないので深ぞりしたいカミソリ派(時間と手間をかけてもきっちりそりたい)と、肌が弱いもしくは素早くそりたい電気シェーバー派に分けられるでしょう。
カミソリの刃は肌の強さ合わせて枚数を変える…
T字カミソリは深ぞりに適していますが、刃の枚数によって、肌への負担やヘッドの大きさが変わります。刃の枚数が少ないとヘッドが小さくなり、鼻の下やアゴなどの部分で小回りが利き、そり残しが少なくなります。一方で肌への負担は大きくなります。刃の枚数が多くなると、ヘッドが大きくなり小回りが利かずそり残しを減らすにはテクニックが求められます。一方で肌への負担が小さくなります。
ところが最近では、5枚刃にも小回りの面で工夫された商品があります。「ジレット フュージョン プロシールド」は、シェーバー面の裏側に「ピンポイントトリマー」という別の刃が用意されており、そりにくい部分の仕上げが可能です。
肌が強い人であっても、何も付けずにカミソリでヒゲをそる人はほとんどいないと思います。そんなときに役立つのがシェービングジェルの存在です。単に滑りをよくするためのものではなく、ヒゲに水分を与え柔らかくすることで、そる際の引っ掛かりなど肌への負担を減らすことができます。
シェービング剤には、ジェルとフォーム(泡タイプ)の両方の機能を兼ね備えたものがあります。「シック 薬用シェーブガード シェービングジェルフォーム」は、ジェルの状態でヒゲに密着してヒゲを柔らかくした後、泡へと変化して肌への負担を減らしてくれます。
電気シェーバー派は自分に合った方式を選ぶ
一方、朝のヒゲそりに時間をかけたくないという人は、肌への負担が少ない電気シェーバーを好んで使っているようです。最近注目を集めているのは、往復式の5枚刃タイプ。パワフルなので、そり残しが少ないと好評です。中でも注目はパナソニック製「ラムダッシュ ES-LV9B」です。
肌の敏感な人が選ぶ電気シェーバーとして有名なのは、フィリップス製「Shaver series 7000 ウェット & ドライ電気シェーバー」です。ガラス状の丸い粒子でコーティングされた「SkinGlideリング」という回転式の刃が特徴で、往復式のように同じ場所をそらない工夫がされています。そのため、肌とへの負担を低減しています。
最後に、ヒゲそりで最も重要なことはそる前後の保湿です。ドライであれ、ウェットであれ、そった後はローションなどで保湿ケアを行いましょう。ヒゲそりによって肌は乾燥しやすい状態になっています。抗炎症成分や潤い成分を含んだニベアの「センシティブローション」などでカミソリ負けや乾燥を防ぎましょう。
身だしなみという観点からは、ヒゲと肌はセットで見られています。あっちを立てればこっちが立たないというのでは本末転倒となりますので、全体の中でのヒゲそりと肌ケアだということを意識してください。顔の中でも多くの面積を占めるヒゲと肌は、パッと見の印象を大きく左右させます。自分に合った方法や商品選びを心がけてください。もし、どれが自分に合うか分からないという場合は、家電売り場で店員に相談するのがオススメです。
※掲載している情報は、記事執筆時点(2018年2月13日)のものです