ビジネスを加速させるワークスタイル(第15回)
似ているようで違う、法人向け光回線の選び方
公開日:2015.07.02
自分を壊す勇気
立川志の春著
クロスメディア・パブリッシング(インプレス)
一歩踏み出したいあなたの背中を押してくれる本です。独立、転職など、本当にやりたいことに向かって行動するために必要なことは、まず「自分を壊す勇気」です。
著者、立川志の春さんは、アメリカ大学を卒業して三井物産に勤務しているときに、偶然通りがかりに観た落語に衝撃を受けます。そして、会社を辞め、立川志の輔に入門したという変わり種です。
ある意味「アメリカ育ちの商社マンから落語家」という、究極の自分壊しを経験します。そんな著者が、まだ動き出せずにいるビジネスパーソンに、動く勇気を得る方法を教えてくれます。やりたいことがあるのに、初めの一歩が踏み出せず、つい行動を先延ばしにしている人は、少なくないと思います。本書は、そんな人のために書かれています。
動けないのは、考えすぎてしまうからです。その結果、行動することで負わねばならないリスクなど、動かない理由をいろいろ思いついてしまいます。それを避ける考え方が紹介されます。
つくりは、とてもカジュアルです。イラストも満載で、章ごとに漫画が添えられたり、色づかいもカラフルだったりとユニークです。そして、噺家の本だけに、文章の語り口が面白く、気楽に読むことができます。
といっても、薄っぺらな内容ではありません。「相談しても、相手は責任をとってくれない」「できる・できないでなく、やりたいか・やりたくないかで決める」など、刺さる言葉がてんこ盛りです。
本人も指摘している通り、著者自身が若く、途上経過の本です。飲み屋で職場の先輩からもらう、励ましの言葉のように読めるはずです。ただし、自ら行動した人の言葉なので、重みが違います。「やりたいことが見つからない」「やりたいことがあっても、一歩踏み出せない」「いろいろと考えてしまう」など、なかなか動けない人にお勧めします。
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執筆=藤井 孝一(ビジネス選書WEB)
ビジネス書評家、読者数5万人を超える日本最大の書評メールマガジン『ビジネス選書&サマリー』の発行人。年間1000冊以上の書籍に目を通し、300冊以上の書籍を読破する。有名メディアの書評を引き受けるほか、雑誌のビジネス書特集でも、専門家としてコメント。著書は『読書は「アウトプット」が99%』(知的生きかた文庫)のほか、『週末起業』など、累計50冊超、うちいくつかは中国、台湾、韓国でも発刊されている。
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