ビジネスを加速させるワークスタイル(第15回)
似ているようで違う、法人向け光回線の選び方
公開日:2018.03.01
仕事を高速化する「時間割」の作り方
平野友朗 著
プレジデント社
時間術の本です。仕事の時間を効率的に管理して、人生の豊かさを取り戻します。労働時間を減らすことで、趣味や家族との団らん、スキルアップの時間を増やすことができます。
ビジネスを語る上で、時間は超重要な要素です。それなのに、個人の時間管理の方法は、誰も教えてくれません。だから、多くの人が自己流のやり方で過ごしています。結果、残業の日々になります。「忙しい、忙しい」と言いながら、大して成果も出ません。
そこにちょっとした工夫をすれば、成果を上げつつ、定時退社できるようになります。その工夫を教えます。時間管理は、誰もが悩むため、ビジネス書の世界では定番のテーマです。手帳術、ノート術、付箋活用術など、ツールの使用法まで、その範囲を広げれば、時間管理のノウハウは本当に無数にあります。
しかし、こうしたノウハウに時間を費やして、かえって時間不足になるという、本末転倒なケースも見かけます。一方、著者は「これらのツールはすべて不要」と言い切ります。そして、それに代わるノウハウを紹介していきます。例えば「ノートの代わりにコピー用紙」という具合です。
特に、最終章、メールについては、ビジネスメール教育の第一人者として、多数の著書やメディア登場歴のある著者らしく、圧巻で、奥深いものです。
というわけで「やりたいことをやる時間がない」「定時に帰りたいのに帰れない」「自分の予定が管理できない」「仕事に抜けや漏れがある」という人にお薦めします。
著者は「時間管理が人生を変える」と言っています。その通りだと思います。これは私の持論ですが「時間は人生そのもの」です。だからこそ「時間管理は人生管理」といえるのです。特に、著者が時間管理の強力なツールとして「時間割」に着目している点は特筆に値します。学校には「時間割」があります。始業と終業の時間はもちろん、何時から何時に何をやるか決まっています。
そして、開始時間になれば授業が始まり、終われば次の予定に移ります。だからこそ「時間管理」などという概念を持たない子どもたちでも、毎日、確実に科目をこなしていくことができるわけです。一方、大人の1日はザックリしています。アポや会議が決まり、その他の業務は、その合間にさばきます。これでは主体的に過ごせません。「だから大人も時間割を持つべき」と著者は言うのです。
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執筆=藤井 孝一(ビジネス選書WEB)
ビジネス書評家、読者数5万人を超える日本最大の書評メールマガジン『ビジネス選書&サマリー』の発行人。年間1000冊以上の書籍に目を通し、300冊以上の書籍を読破する。有名メディアの書評を引き受けるほか、雑誌のビジネス書特集でも、専門家としてコメント。著書は『読書は「アウトプット」が99%』(知的生きかた文庫)のほか、『週末起業』など、累計50冊超、うちいくつかは中国、台湾、韓国でも発刊されている。
【T】
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