ビジネスを加速させるワークスタイル(第15回)
似ているようで違う、法人向け光回線の選び方
公開日:2022.09.05
プロ投資家の先の先を読む思考法
藤野英人 著/ クロスメディア・パブリッシング
思考力の本です。未来を見通す目を養えます。何ごとも先が読めれば成功する確率は格段に高まり、失敗する可能性を大きく下げられます。著者は、ファンドマネージャーとして32年以上の投資歴を重ねてきた方です。つまり先を読むプロといえます。そんな著者の見方や考え方が学べます。
とはいえ、株価の予測や特殊な情報収集の方法を紹介しているのではありません。株や投資の話も出てくるものの、むしろ日常の小さな変化を捉えて、先を見通す方法を紹介しています。結果的に投資もビジネスもうまくいきます。著者は、先を読むことには、投資やビジネスで勝つ以外にも重要な意味があるといいます。それは自分の居場所を間違えずに済むことです。
日本は、少子高齢化、地方の空き家問題など、課題の山積した「課題先進国」です。そんな中でも明るい未来を手にするには、自分がどこに身を置くかが重要だといいます。居場所を見定めるには、先の先を見通す力が不可欠です。目先のことにとらわれず、大局を見て行動する人だけが、明るい未来を享受できるといいます。その通りだと思います。
本書には、それを可能にする目を養う方法が書かれています。例えば「先の先を読むために今を知る方法」「思考を広げる方法」「思考のための材料の集め方」などです。加えて、著者が考える「伸びる会社の共通点」や「未来のかたち」「先を読むことと同じくらい大切なこと」も紹介されています。こちらも大いに参考になります。
というわけで、投資をする人、これから投資をしたい人はもちろん、ビジネスで成功するには自分の人生をどこに賭けるべきかを見極めるために、未来を見通したいと考える人にもおすすめします。
\ かんたん入力で登録完了 /
執筆=藤井 孝一(ビジネス選書WEB)
ビジネス書評家、読者数5万人を超える日本最大の書評メールマガジン『ビジネス選書&サマリー』の発行人。年間1000冊以上の書籍に目を通し、300冊以上の書籍を読破する。有名メディアの書評を引き受けるほか、雑誌のビジネス書特集でも、専門家としてコメント。著書は『読書は「アウトプット」が99%』(知的生きかた文庫)のほか、『週末起業』など、累計50冊超、うちいくつかは中国、台湾、韓国でも発刊されている。
【T】
読書でビジネス力をアップする