ビジネスを加速させるワークスタイル(第15回)
似ているようで違う、法人向け光回線の選び方
公開日:2016.06.20
少し前に、某有名家具会社で、家族による会社の支配権争いが話題となりました。多くの視聴者は、もしかすると“特殊なケース”としてニュースを見ていたかもしれません。しかし、実は、会社の支配権争いはどんな会社にも起こり得ることなのです。第三者による乗っ取りをはじめ、世代交代による経営方針の違い、相続をきっかけとした身内による支配権争いなど、たくさんのパターンがあります。
ムダな支配権争いを起こさないためにはどうすればよいのでしょうか。特にリーダーが留意すべき重要なポイントを紹介します。
支配権争いを起こさせないためには、株主総会を有利にコントロールすることが重要です。株主総会では、報酬、退職金、剰余金の配当など、会社の重要な事柄が決定されます。議決権の過半数を確保できていれば、取締役の選任や解任などを自らがコントロールできるため、基本的には会社の支配権が奪われることはありません。
しかし、ここで注意したいのが「累積投票制度」です。累積投票制度とは、現在の経営に反対の立場を取る少数派の株主のための制度のことをいいます。少数派の株主が現体制を大きく変えようとする取締役を送り込んでくる可能性があります。
累積投票制度で取締役を2名以上選任する場合、各株主が1株1議決権ではなく、選任される取締役の人数と同じ数の議決権を有します。例えば、3名の取締役候補者から2名を選任する場合、各株主は1株につき選任される取締役の数と同数の票(この場合は2票)が与えられます。
この票は、特定の取締役に集中して投票することができます。例えば全株式が100株の会社において、3名の取締役候補者から2名を選任するとします。この場合、34株を所有する株主は、1人の候補者に対し68票も投票できることになります。つまり、この制度を利用すれば、議決権の過半数を有していない株主が取締役を送り込み、経営に口を出すことが可能となるのです。…
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本間 由也
こだまや法律事務所 代表弁護士 /税務調査士
1982年生まれ。2004年明治学院大学法学部法律学科卒業、2007年明治学院大学法科大学院法務職研究科法務専攻卒業。翌2008年に司法試験合格。紀尾井町法律事務所での勤務を経て、2011年1月法テラス西郷法律事務所初代所長に就任。2014年2月こだまや法律事務所を東京都国分寺市に開所、現在に至る。
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