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公開日:2017.05.19
近年スポーツに親しむ人が増えるにつれて、世界の山々を訪ねるトレッキングが海外旅行の目的の1つに数えられるようになりました。今、世界中のトレッカー(トレッキングを楽しむ人)から注目を集めているのが、ネパールのヒマラヤトレッキングです。かつての秘境も着々と道路整備が進んでいて、まとまった休みがあればアクセスしやすくなっているのも人気の理由。今回はネパールに出掛けて、本記事初、海外から山登り体験記をお届けします。
中国と国境を接するネパールは、8000m峰14座のうち8座が集中する山岳国。世界のトレッカーが憧れる人気エリアの1つです。かつては、麓から何日も歩いて山の奥地へ向かわなければならず、高峰の登山だと1~2カ月、トレッキングでも2~3週間が必要でした。長期休暇を取るのが難しいサラリーマンにとっては、ヒマラヤの山へ行くことは夢のまた夢の話。定年退職した後に、いよいよと、トレッキングに出掛けていくぐらいが現実的でした。
しかし、近年は山間部への道路整備が進み、バスやジープが通れる車道が目を見張る勢いで山奥まで伸びています。人も荷物も今まで数日をかけて移動していた区間を、車を使って日程の短縮が図れるようになってきました。
山によっては、日本から10日前後でもトレッキングや高峰への登山が可能になってきています。ゴールデンウイークやシルバーウイークなどの大型連休を使えば、現役世代でもネパールトレッキングにチャレンジできる身近さになっているのです。
そんな話を聞いて、私もヒマラヤのトレッキングコースに行ってきました。向かったのは4月上旬、首都カトマンズから200kmほど北西に位置するマナスル山(8163m)の山麓です。今回はマナスル山の西側コースを歩きました。
トレッキングスタート地点であるダラパニという街まではカトマンズからローカルバスとジープを乗り継いで1日半。同行ガイドによると、10年ほど前にはジープ路がなく、バスを降りてから歩かなければならなかったので、ここに来るまでに3~4日は必要だったといいます。
さて、到着したダラパニからマナスル西側へ向かうトレッキングコースを歩き始めてすぐ、車道が造られている最中の工事現場を通過しました。4㎞ほど先の集落まで道が延びていて(工事中)、近々、そのさらに4㎞ほど先の集落まで車道が整備されるそうです。
こんな急な山の斜面に道が造れるのか?と思うほど不安定な山の斜面を切り開く工事が着々と進んでいます。しかし、この8㎞の区間が開通すれば、徒歩で3時間の行程をさらに短縮できることになります。
今までは人の足、またはロバでしか入れなかったところに車が入れるようになれば、現状の牧歌的な集落の雰囲気が失われる恐れはあります。しかし、農業だけでは生活が苦しい山間部に住む人たちの間では、外国からのトレッカーを相手にロッジや売店を営むことが大きな収入源として期待されているようです。
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執筆=小林 千穂
山岳ライター・編集者。山好きの父の影響で、子どもの頃に山登りをはじめ、里山歩きから海外遠征まで幅広く登山を楽しむ。山小屋従業員、山岳写真家のアシスタントを経て、フリーのライター・編集者として活動。『山と溪谷』など登山専門誌に多数寄稿するほか、『女子の山登り入門』(学研パブリッシング)、『DVD登山ガイド穂高』(山と溪谷社)などの著書がある。現在は山梨で子育てに奮闘中。
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