運動・食事習慣の改善は、容姿を整えるだけでなく、疲労・老化を防ぐ体力増強や生活習慣病の予防にも役立ちます。しかし、極度の運動や過度のダイエットは逆効果、かえって体を壊してしまいます。健康的で、引き締まった体を実現するために押さえたい、3つのポイントをご紹介します。
競技スポーツの場合はそれに応じて鍛えるのに必要な負荷があり、個々の体力・競技力の向上に伴って、運動の強さ・量などを次第に高めていく必要があります。ですが、健康づくりを目的とする場合はそこまでの専門性を伴いません。どちらかといえば、持続・習慣化することが運動の条件になるでしょう。
自身の体力に合わせてトレーニングにかける時間や方法を調整し、長期的に続けられるようにしましょう。手順としては、続けやすい運動プログラムを組むことが大切です。そして“何を目的としているのか”を意識できれば運動効果も上がります。
最近ではスマートフォンのアプリなどをうまく活用している人も増えています。モンスターのキャラを街で捕獲する世界的なゲームアプリをきっかけに、ウオーキングを始めたという人も多いとか。…
そうした有酸素運動と、大筋群(胸、背中、おなか、太ももにある面積が大きい筋肉)を使った筋力トレーニングやストレッチングをバランスよく取り入れるようになると、安全で効果的な運動が行えるようになります。実はトレーニングには知っておくべき原理原則があり、厚生労働省運営の情報提供サイト“e‐ヘルスネット『運動プログラム作成のための原理原則 -安全で効果的な運動を行うために』”が参考になります。スポーツジムを選ぶ上でも知っておくとよいでしょう。
2:骨に響くトレーニングにする
ダイエットを通じて起こしやすい健康リスクの1つに「骨粗しょう症」があります。過度な食事制限や運動で筋肉や骨を弱めると、体重を減らすことはできても健康体を維持することは難しくなってしまいます。
e‐ヘルスネット『骨粗鬆症予防のための運動 -骨に刺激が加わる運動を』によると、骨粗しょう症を予防するためには、カルシウムの摂取と日光浴、それと“骨に刺激が加わる運動”が推奨されています。
骨には欠かせないカルシウム、その吸収をサポートするビタミンDの体内生成を促すため、夏なら木陰で30分、冬なら手や顔に1時間程度の日光浴をしましょう(参照:公益財団法人 骨粗鬆症財団Webサイト)。こうした時間は、ウオーキングをする時間の目安として考えておけばいいでしょう。
また、体の中でも面積の大きい大筋群から筋力トレーニングをすることで、基礎代謝が高まり、骨にもしっかり刺激が伝えることができます。刺激を受けた骨は徐々に強さが増し、骨粗しょう症予防につながるというわけです。
<ウオーキングや筋トレの効果を高めるコツ>
ウオーキングの効果を高めるコツは、姿勢を整えて筋肉を最大限に刺激すること。あごを引き、前方遠くを見るようにして背筋を伸ばします。かかとから着地し、つま先で大きく地面を蹴ります。いつもより広めの歩幅で、ややスピードを速めてリズミカルに歩きましょう。
筋トレは、胸、背中、おなか、太ももといった面積の大きな筋肉(大筋群)を優先して行いましょう。腕やふくらはぎなどの小筋群を先に動かしてしまうと疲れが蓄積し、運動バランスが悪くなってしまいます。
ウオーキングも筋トレも一度にすべてを行おうとせず、朝夕や、日ごとなど、適度なインターバルをもって交互に行うと、無理なく続けることができます。
3:食事は“彩り”に注目する
ストイックに食事制限をして栄養の偏りや栄養不足に陥ってしまうと、健康的な体を維持できません。摂取カロリーの総量を調節するよりも、栄養バランスを整えるようにして腹八分目に抑えたほうが、運動効果との相乗効果が期待でき、強い体づくりに有効です。
特に意識して取りたい栄養素は、筋肉や臓器、細胞など体の主成分をつくる「たんぱく質」、骨の形成に欠かせない「カルシウム」、代謝を高める「ビタミン・ミネラル」です。カロリーだけに注力すると偏食になりがちなので、気を付けましょう。食事量を減らす場合は、炭水化物や脂質を中心に、不足しない範囲で行います。
そのための工夫としてお勧めなのが、食事の「彩り」を意識すること。よりカラフルなメニューを選ぶことで、果物や野菜の色素に含まれるビタミン・ミネラルをはじめ、たんぱく質・カルシウムが豊富な肉、魚、大豆製品、乳製品、野菜・海藻類を豊富に摂取することができます。昼食時には、単品料理よりも主食と主菜に副菜を組み合わせる定食・セットメニューを選ぶのがGOOD!その際、ご飯などの炭水化物の量を減らすことで、食事量を調節することができます。
健康体を維持するためには、安全で効果的な方法を選び、習慣化することが大切です。運動しやすいこの時期に習慣を見直して、健康かつ軽やかな体を実現してください。