強い会社の着眼点(第19回)
古いルーターはリスクフル!買い替えポイントは?
公開日:2019.07.03
2019年5月10日に「IT人材白書2019」(調査年:2018年度)が発表された。情報処理推進機構(IPA)が毎年発表し、IT人材の現状と今後の動向を示すものだ。同白書から見えてくるのは、デジタル変革への企業の取り組みとその成功要因、そして依然として続く、IT人材の深刻な不足状態である。
IT人材白書2019のサブタイトルは「人から始まるデジタル変革 ~イノベーションを生む企業文化・風土を作れ~」。冒頭に「“人”こそがデジタル変革を牽引し、日本の産業競争力を高め、希望に満ちた明日を築く要である」と述べられている。
同白書では、既存のビジネスモデルの転換を「デジタル化」と定義した上で、967社のユーザー企業と1206社のIT企業に対してアンケート調査を実施。結果、36%のユーザー企業が「デジタル化に取り組んでいる」と回答した。
興味深いのは、その内訳である。「取り組んでおり、成果(収益)が出ている/出始めた」という回答は11.6%で、24.4%は「取り組んでいるが、成果(収益)がまだ出ていない」と回答している。デジタル化に取り組む企業の多くで、いまだに成果が上がっていない実態が浮かび上がった。
その原因は明確だ。デジタル変革の原動力となる人材が不足しているからだ。「“人”こそがデジタル変革を牽引」と述べられた冒頭のメッセージは、IT人材が不足している実態の裏返しでもある。
日本全体でIT人材の不足感は続いている。同白書ではIT人材の“量”に対する過不足感の5年間の推移が示されており、ここ3年は「大幅に不足している」という回答が増加している。2018年度は3割強に達し、人材の“質”に対する不足感も同程度ある。特にユーザー企業では、IT人材の“量”が「大幅に不足している」と回答した割合は、2014年度の16.2%から31.1%に倍増している。
\ かんたん入力で登録完了 /
執筆=高橋 秀典
【MT】
企業のDX対応意識調査2023
データの利活用にとどまらず、デジタル技術を前提としたビジネスモデルの変革や経営革新の切り札として期待される「DX(デジタルトランスフォーメーション)」推進。企業はその対応に向けて何を進め、どのような点を課題に感じているのだろうか。こうした企業意識について調査を行いました。
中小企業のためのセキュリティ強化術 当社も攻撃の標的に?中小企業向け「必要最低限」のセキュリティ強化は
サイバー攻撃の勢いが増している中、あらゆる企業が標的にされる可能性が高まっている。予算やIT 人材が限られている中小企業は、どうすればセキュリティを強化できるのか。セキュリティの基本的な考え方を解説しながら、中小企業がセキュリティを強化するためにはどうすればいいのかをご紹介します。
企業の情報セキュリティリスク認知調査2023
テクノロジーの進化によって、生産性の向上や多様な働き方の実現などの恩恵がもたらされる一方、サイバー攻撃も多様化・複雑化の一途をたどっています。こうした中、攻撃手法などの情報セキュリティリスクをどれくらい認知しているのだろうか。その最新動向について調査しました。