オフィスあるある4コマ(第45回)
ホテルでWi-Fiがつながらない原因
公開日:2017.11.22
少子高齢化や労働人口の減少が進む中、官民が一体となって働き方改革に取り組んでいる。安倍首相を議長に労働界と産業界のトップや有識者が議論を重ねて出来上がった「働き方改革実行計画」では、社会問題にもなっている長時間労働の改善を打ち出した。
長時間労働が是正されれば、ワーク・ライフ・バランスの改善が見込まれ、女性や高齢者が仕事に就きやすくなり、労働参加率の向上に結び付くことが予想される。また、経営者は社員の就業状況に対する関心を高め、単位時間当たりの労働生産性向上をめざすことにもつながる。
こうした働き方改革は企業規模を問わず喫緊の経営課題であり、その取り組みは待ったなしの状況といえる。業種によっては人手不足が深刻化しているため、限られた人材リソースを最大限に生かしながら、従業員の能力を発揮できる体制づくりが急務だ。
勤務形態など働き方を変え、業務の無駄を見直すことにより、コスト削減や生産性の向上などの効果も期待できる。こうした働き方改革を成功させるためには、社内の意識改革や制度改革とともに、いつでもどこでもスムーズなコミュニケーションが行えるようにICT環境を整備することが大切だ。
そうしたICT環境に必要な要素の1つが、オフィスや店舗のWi-Fiである。持ち運びに便利なノートパソコンやタブレットは、高性能化、低価格化によって業務利用が進んでいる。これらのモバイル端末を活用する基盤としてWi-Fiが必要となる。
Wi-Fiを導入後、業務の見直しの具体策として、オフィスのペーパーレス化に取り組むケースは少なくない。Wi-Fiとともにペーパーレス会議の仕組みを導入したある企業では、以前は紙の資料を用いていたが、ノートパソコンやタブレットから、Wi-Fiを介して社内のファイルサーバーに保管された会議資料を参照しながら会議を行うようにした。
ペーパーレス会議は事前に紙の資料を用意する必要がない点がメリットの1つだ。資料をプリントする手間とコストの削減に加え、サーバーにある最新データを元に的確な判断が行える。こうした地道な業務改善が生産性を上げ、働き方改革につながる。さらにペーパーレス会議により紙の資料を持ち歩く必要がなくなることで、機密文書紛失といったリスクを防ぐことができるため、情報漏えい対策にも一役買う。
オフィスの移転などを契機に、決められた席のない“フリーアドレス”を採用する企業も増えている。フリーアドレスは社員間のコミュニケーションを促進する効果が期待できる。ワークスペースを部署ごとに分けず、自分自身で場所を選んで働けるようにすることで、部署を横断するようなプロジェクトでもメンバーがノートパソコンを持ち寄り、1カ所に集まって業務が行えるため、プロジェクトの進行もスムーズになる。Wi-Fiを導入することでデスクや配線に縛られない働き方を実現することができるのだ。
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執筆=山崎 俊明
【M】
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