ビジネスを加速させるワークスタイル(第15回)
似ているようで違う、法人向け光回線の選び方
公開日:2022.06.24
ゴルフ人口を増やしてゴルフ市場を活性化するためには、「サービスの多様化」が欠かせません。その1つとして、サブスクリプション方式(以下略、サブスク)を採用するレンタルクラブサービスが出始めているようです。レンタルクラブ自体は目新しくありませんが、定額払いで最新のクラブをレンタルできる、という点に私は注目しています。今回は、株式会社トリプルダブルが運営する「クラぶら」を例として、こうした新しいサービスについて解説します。
私は本連載の第76回で、ゴルフもボーリングのようにマイクラブ・マイシューズを持たずとも手軽に楽しめるようにならないものかと述べました。「クラぶら」のようなサービスが市場に広がっていけば、“手ぶらでゴルフ”が当たり前になるのも遠い先の話ではない、と期待しています。
私が主管するゴルフスクールでは、ゴルフ未経験で入会される方のほとんどがマイクラブをお持ちではありません。というのも、当スクールはゴルフ練習場やフィットネスクラブ、ゴルフショップなどで開講していて、どのスクールにも無料の貸しクラブを常備しているため、クラブをお持ちでなくても問題なく入会できます。手ぶらでレッスンを受けられるのが、ゴルフ未経験者に喜ばれているのだと思っています。
スクールではスキルの上達度合い、体力やスイングのクセなどを見ながら受講者に合ったクラブをアドバイスしていますが、コースデビューが具体化してきた時点で購入する人、スクールに入会してすぐに購入する人、クラブ購入のタイミングは人によってまちまちです。いずれにせよ、コースデビューまでにマイクラブを所有され、ほぼ100%の受講者がデビュー戦をマイクラブで楽しまれています。
ただし、私が所属する日本ゴルフジャーナリスト協会主催のセミナーや、私のゴルフスクールでも、「レンタルクラブが一般的でなく、クラブ一式を買わなければならないのがネック」という不満を聞くことがたびたびあります。また、それ以外にも、「車を運転しないのでクラブ(キャディーバッグ)をコースに持って行けない」「宅配便を利用してクラブを送ると料金が結構高額」「レンタルクラブが充実しているコースが少ない」「レンタルクラブがあってもモデルが古く性能が良くない」「レンタルできるのかのサービス情報がゴルフ場のサイトにないときがある」といったクラブに関するさまざまな不満を耳にします。
ゴルフ場でのレンタルクラブの料金は、およそ3000~4000円が相場です。しかし、不満の声にあるように、古いモデルのクラブが多いのが実態のようです。最近のクラブは軽くて比較的打ちやすいのですが、ひと昔前のクラブは重く、機能的にもそれなりの技術が必要となるため、初心者や女性にとって使いこなすのは難しいでしょう。
ゴルフ場におけるレンタルクラブの利用が今よりも一般的になり、新しくて使いやすいモデルが低価格で借りられるようになれば、必ずしもコースデビュー時にマイクラブを所有していなくてもよくなります。しかも、最新モデルを使えるとなれば、購入前の試し打ちという機会をゴルファーに与えられ、コースデビューへのハードルは格段に下がります。
もちろん、ゴルフ場以外でクラブのレンタルサービスを行う事業者もあります。クラブメーカーが試打クラブを提供しているケースが多く、最新モデルが借りられるというメリットはありますが、料金の相場は6000~7000円前後と、ゴルフ場のレンタルクラブよりも少々高額です。こうした状況に一石を投じたのが、女性ゴルファー向けにレンタルクラブのサブスクサービスを始めた「クラぶら」です。
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執筆=小森 剛(ゴルフハウス湘南)
有限会社ゴルフハウス湘南の代表取締役。「ゴルフと健康との融合」がテーマのゴルフスクールを神奈川県内で8カ所運営する。自らレッスン活動を行う傍ら、執筆や講演活動も行う。大手コンサルティング会社のゴルフ練習場活性化プロジェクトにも参画。著書に『仕事がデキる人はなぜ、ゴルフがうまいのか?』がある。
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