オフィスあるある4コマ(第45回)
ホテルでWi-Fiがつながらない原因
公開日:2022.10.27
2022年9月18日に総務省統計局が発表した統計トピックスNo.132によると、高齢者人口(65歳以上)は3627万人、総人口割合では過去最高の29.1%となっています。これは、人口10万以上の200の国・地域の中でも最も高い割合となっているそうです。
また、2021年時点での高齢就業者数は909万人と過去最多となり、そのうち、65~69歳の就業率は50.3%、この年齢階級では初めて人口比の半数を超えたと伝えています。定年年齢を70歳に改める企業も出始めている現在、血気盛んな高齢就業者は今後ますます増えていくでしょう。
こうした事実は、現役として活躍できる時間より引退後の時間の方がはるかに長いプロスポーツ選手たちにとっても、共通する課題といってもよいでしょう。選手生命を全うすることと、その後の人生を充実させること、この両立はプロゴルファーも例外ではありません。いま、有志の女子プロゴルファーたちが、セカンドライフを生き抜くチカラを身に付けようと活動を始めています。女子プロゴルファー、塩谷育代プロの声掛けでスタートした団体「WATCH」です。今回は、この「WATCH」の活動を中心にお伝えしたいと思います。
塩谷育代プロは1982年にプロ入りし、1992年と1995年の2回、賞金女王を獲得しています。1985年から2003年まで、産休で試合数を5試合にセーブした1998年を除き、18年間JLPGAツアーの賞金シード入り。ツアー通算20勝。2022年の今年、日本プロゴルフ殿堂入りを果たした女子プロゴルフ界のレジェンドです。
そんな塩谷育代プロの声掛けで、2020年7月にスタートした勉強会が「セカンドライフ」です。このセカンドライフの参加メンバーは現在52人。ここから2021年2月、ビジネスに特化した団体「WATCH」(Woman’s Athlete Take on Courage & Honor)が設立されたそうです。WATCHのメンバーで、塩谷プロと共に活動の中心人物である竹内弓美子プロに話を伺いました。
「セカンドライフは、女子プロがこれまでのプロの経験を生かし、ゴルフ場をはじめゴルフ関連企業で活躍できるよう、足りない部分を学ぶことを目的に活動を始めました。コロナ禍で実際に会えない中、毎月オンラインで勉強会を開催しています」(竹内プロ)
内容はゴルフ場のコース管理、芝、クラブ、ゴルフスイング理論、ゴルフルールをはじめ、ゴルフフィットネスやゴルフピラティスなどの運動プログラムまで多岐にわたります。自分たちが学んだことを他のメンバーに共有し、お互いのスキルを高めていったそう。加えて、WATCHが誕生してからは経営に必要なことを、講師を招いて学んできたそうです。そもそも、なぜこのような学びの場が必要だったのか、動機や背景を聞いてみました。
「女子プロでもトーナメントで活躍できるのはひと握り、しかも短い期間がほとんどです。第一線で試合に出られない女子プロのゴルフを生かした能力開発、そして活躍の場をつくるのが目的です」。選手として活躍できない、もしくは活躍できなくなった数多のプロゴルファーが、その後のセカンドライフを生き抜くスキルを磨くための学びの場、これが「セカンドライフ」であり「WATCH」であるわけです。
\ かんたん入力で登録完了 /
執筆=小森 剛(ゴルフハウス湘南)
有限会社ゴルフハウス湘南の代表取締役。「ゴルフと健康との融合」がテーマのゴルフスクールを神奈川県内で8カ所運営する。自らレッスン活動を行う傍ら、執筆や講演活動も行う。大手コンサルティング会社のゴルフ練習場活性化プロジェクトにも参画。著書に『仕事がデキる人はなぜ、ゴルフがうまいのか?』がある。
【T】
ゴルフエッセー「耳と耳のあいだ」