ビジネスを加速させるワークスタイル(第15回)
似ているようで違う、法人向け光回線の選び方
公開日:2023.09.22
近年、さまざまな分野でITの活用が急速に進んでいます。ゴルフ業界も例外ではありません。例えばゴルフ場運営に関しては、池に打ち込まれたボールを拾うドローンや自動芝刈り機といった、人間の労力や人手不足を補う技術が随所に導入されてきているようです。
2023年7月には、キャディーロボットが発売されました。ゴルフバッグを載せたカートがLiDAR(レーザー画像検出と測距技術)でプレーヤーを認識し、一定距離を保ちながらプレーヤーの歩行に併せて追従走行してくれます。フェアウェイなど広い場所では自動モードで進み、プレーヤーが立ち止まるとロボットも一定距離を置いて止まります。その後は自動で手動モードに切り替わり、思った通りに方向転換などが可能になります。
手引きカートかつセルフの運用が可能な林間・河川敷コースでの使用を想定しているなど、ロボットの運用に一定の要件はありそうですが、これからはこうしたロボット機能を備えたカートを導入するコースも少しずつ増えてくると思います。
ゴルフ場以外に練習場でもデジタル機器の活用が広がっています。屋外型ゴルフ練習場なら、本連載第84回で取り上げた「トップトレーサー・レンジ」がその一例です。練習場の屋上に設置されたカメラが、打席から放たれたボールを追跡。弾道を3次元的に計測しデータ化するものです。ショットごとに飛距離やボール速度、打ち出し角度や弾道の高さ、左右の曲がり幅などのデータを、打席に設置されたモニターで確認できます。
また、インドアゴルフ練習場では、ボールスピード、打ち出し角、スピン量から導き出される弾道データをグラフィックで確認できる弾道測定器が当たり前のように設置されています。本連載第89回でお伝えしたように、こうした機器を備えたインドアゴルフ練習場が増加しています。
デジタル機器の活用の波は、こうしたゴルフ場や練習場といった施設に設置された業務用ばかりではありません。ゴルファー個人が購入して使うデジタル機器も非常に増えています。性能に優れ、ゴルフの上達に効果的な機器が続々登場しています。今回は、この個人向けデジタル機器、特に弾道や距離の測定器を紹介します。
まずは自分の打ったボールの飛距離や、クラブのヘッドスピードなどを測定するハンディータイプの弾道測定器。高機能のものでも10万円以下、手頃なものでは4~5万円で購入できるものもあり、ずいぶん購入しやすくなりました。ハンディータイプの弾道測定器を大別すると、本体画面に測定データを即表示できるタイプと、測定器本体で得られた測定データをスマートフォンやタブレットの画面に表示させるタイプの2つがあります。
前者の特長は、何といってもその手軽さでしょう。ほとんどの機種が打球するボールの後方に置くだけで測定でき、本体に表示画面があるため、スマートフォンやタブレットと連携させる必要がありません。後者の特長は、表示画面が本体になく小型軽量であることです。ゴルフボール2個分というサイズのものもあり、ポケットに入れて携帯しながらコースをラウンドできます。スマートフォンと連携するという機能性を生かして、カメラの連動でスイング動画を同時録画できる機器もあります。
ハンディータイプのほとんどの機種は、ヘッドスピード、ボール初速、ミート率、打ち出し角、スピン量、キャリー(打ったボールが地面に着地するまでの距離)、飛行時間、弾道の高さなどを測定できます。20万円以上の高額な機種になると、こうした項目に加え、入射角(インパクトでクラブヘッドがボールに対してどの角度で入ってきたかを示す数値)、スピンロフト(インパクト時のロフト角から入射角を引いたもの=ボールの打ち出し角やスピン量に影響する)、打ち出し方向、スピン軸、ラン(ボールが地面に着地してから転がる距離)、左右ブレ幅などの項目も計測できます。
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執筆=小森 剛(ゴルフハウス湘南)
有限会社ゴルフハウス湘南の代表取締役。「ゴルフと健康との融合」がテーマのゴルフスクールを神奈川県内で8カ所運営する。自らレッスン活動を行う傍ら、執筆や講演活動も行う。大手コンサルティング会社のゴルフ練習場活性化プロジェクトにも参画。著書に『仕事がデキる人はなぜ、ゴルフがうまいのか?』がある。
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ゴルフエッセー「耳と耳のあいだ」