一足お先に!IT活用でパワーアップ(第15回)京都での民泊。Wi-Fi整備で集客力アップ

Wi-Fi 顧客満足度向上

公開日:2017.04.26

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 外国人観光客の急増などによって、ホテル不足の問題が深刻化している。解決法の1つとして注目されるのが、自宅や所有する物件の部屋を観光客に貸し出す「民泊」だ。

 宿泊料を稼ぎ、利益を上げるためには、オーナーは集客力を高める魅力付けを行う必要がある。その1つが無料のWi-Fiサービスだ。特に外国人観光客をターゲットに民泊を行う場合、いまや必須条件にすらなりつつある。京都市で天神川ファクトリーが開業した「京の宿 折り鶴」でもWi-Fi環境の整備を行い、人気を得ている。

<京の宿 折り鶴(天神川ファクトリー)>

京都市内でオートバイ専門店4店舗を展開する、天神川ファクトリーが運営する宿泊施設。嵐山、桂離宮といった観光名所に近く、抜群の立地条件を誇る。館内全域で無料Wi-Fiが利用できるほか、荷物預かり、無料駐車場、無料レンタサイクルなど宿泊客向けサービスが充実。オープン以来多くの予約を集めており、利用者の評価は高い。

 京都市右京区、街の東西を結ぶ四条通沿いに位置する「京の宿 折り鶴」は、京都を訪れる観光客を対象とした宿泊施設だ。宿を運営する天神川ファクトリーはオートバイ販売を手掛ける企業。一見、関連の見えない事業展開だが、どのような経緯で開業を決めたのだろうか。

天神川ファクトリーの黒岩義正社長

天神川ファクトリーの黒岩義正社長

 「この土地はもともと駐車場でしたが、平屋の事務所を建てる計画がありました。ちょうどその頃、京都ではホテル不足が問題になっていたので、“どうせ建てるなら2階建てにして、上階を民泊にしよう”と考えました」と同社代表取締役の黒岩義正氏は語る。

 京都は日本の歴史が感じられる街として外国人観光客に人気がある。嵐山に近く、宿泊施設として絶好のロケーションだ。オートバイ販売を通じて接客の楽しさを知る黒岩氏は、観光客に快適な宿を提供し、存分に京都観光を満喫してもらう民泊ビジネスに興味を持っていた。すぐに実現に向けて動き出した。

 一般の民家を宿泊場所として貸し出す民泊は、世界規模で拡大を続けている。民泊オーナーと利用者間の取引を仲介する代表的なWebサイトとしては、Airbnb(エアビーアンドビー)がよく知られる。2008年の開設から急速に成長。現在は世界191カ国、6万5000以上の都市でサービスを提供している。日本でも数多くの民泊が開設され、宿泊場所不足を解消するビジネスとして認知されつつある。

 ただ、日本においては現在、対応法制が十分ではなく整備が急がれる。現況はかなりの民泊施設が、宿泊料を徴収し継続営業する場合に順守しなければならない旅館業法の規制などを満たしていないのが現実だ。しかし、そうした施設では将来にわたり、事業として成立しないと考えた黒岩氏は、規制を順守した施設造りに取り組んだ。

開業後、好スタートを切っている「京の宿 折り鶴」

開業後、好スタートを切っている「京の宿 折り鶴」

オートバイ販売に加えて民泊事業にも参入…

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執筆=林 達哉

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