企業におけるICTの利用形態としてクラウドが広がりつつある。多くのプラットフォームベンダーから多種多彩なクラウド環境が提供され、アプリケーションベンダーからも数多くのクラウドサービスが提供されている。こうしたクラウド環境やクラウドサービスを活用して業務効率を向上させるには、どのようなところがポイントになるのだろうか。今回は、ユーザーである従業員の立場に立って考えてみたい。
どこからでもファイルにアクセスできるクラウドストレージが働き方を変える
今や多くの企業でクラウドの活用が進んでいる。メールシステムを始め、インターネット会議サービス、チャットサービス、さらには財務会計や人事管理など業務システムもクラウドサービスとして提供されている。
当初、クラウドのメリットとして挙げられていたのが、初期投資が抑えられることや従量制課金などコスト面だった。しかし、現在では働き方改革の追い風もあって、ICTの活用スタイルとしてどこからでも利用できる点も注目されている。その中で注目したいのが、クラウドストレージというサービスだ。例えば、それらを活用して企画書や営業資料、業務日報、各種申請書などのあらゆるファイルをクラウドストレージにアップしておくことで、インターネット環境さえあれば、自宅でもオフィスと同じように業務が遂行できるようになる。
しかもサービスによっては、フォルダーごとにアクセス権限が設定できたり、二段階認証やVPN機能が提供されていたりする。データ保管についても国内の複数のデータセンターで同時に複製されるものもあり、セキュリティ面やBCP面でも自社のサーバーのストレージより安心して利用できるケースも多い。
さらに、インターネットの通信環境が高速であれば、利用するストレスも少なくなる。安心を担保しながら、いつでもどこからでも必要なデータに素早くアクセスできるクラウドストレージを導入することは、従業員に働きやすさを提供する切り札と言えるだろう。
ビジネスWi-Fiの導入との合わせ技で社内からもストレスなく利用できる…
クラウドストレージのメリットの1つは、社内/社外を問わずに必要なデータにアクセスできることだ。この点、社内であれば、社員がより円滑に業務を遂行するためのポイントとなるのが、社内のどこにいてもクラウドストレージにアクセス可能な環境の構築だ。具体的には、Wi-Fiによって社内の通信回線を無線化することだ。
通常、業務で使うWi-Fiは個人用途の家庭用Wi-Fiとは求められる規模や機能が異なり、「ビジネスWi-Fi」と表現されることが多い。インターネットと接続するルーターとパソコンやスマートフォンなどのデバイスと接続するアクセスポイントから構成され、デバイスの同時接続数やカバーするエリアによっては複数のアクセスポイントが必要になることもある。
クラウドストレージのメリットを最大化するためには、ビジネスWi-Fiには高い機能が求められる。高速通信が可能になれば、それだけ短時間でファイルをダウンロードできる。クラウド上で直接ファイルを操作する場合にも、高速で通信できればストレスなく操作できる。多くのデバイスが同時接続する場合にも、遅滞することなく快適に利用できるようにしたい。
セキュリティ面も重要だ。クラウドサービスのセキュリティレベルが高くても、Wi-Fi環境でのセキュリティがもろければファイルを盗まれたり、盗み見られたりする可能性がある。強固な暗号化や不明なデバイスからアクセスを制限するようなセキュリティ機能を備えたWi-Fi環境が望ましい。
[caption id="attachment_49668" align="aligncenter" width="600"] セキュアなWi-Fi環境と利便性の高いクラウドストレージを掛け合わせることで、柔軟な働き方の実現と業務効率UPが期待できる[/caption]
そう考えた時の最適な選択肢として挙げられるのは、最新のWi-Fi規格である「Wi-Fi6」に対応したビジネスWi-Fiだろう。安心してどこからでもファイルにアクセスできるクラウドストレージと高速でセキュアなWi-Fi6対応のビジネスWi-Fiとの組み合わせは、社員一人ひとりのスムーズな業務遂行を実現し、生産性の向上と業務改善に貢献できるだろう。ぜひ、この機会に導入を検討してみてはいかがだろうか。
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