実例で学ぶ!ドラッカーで苦境を跳ね返せ(第37回)資源の集中編・社員教育で10年後に利益率10%をめざす

経営全般 増収施策

公開日:2018.12.05

  • PDF PDF
  • ボタンをクリックすることで、Myクリップ一覧ページに追加・削除できます。追加した記事は、「Myクリップ」メニューからいつでも読むことができます。なお、ご利用にはBiz Clipに会員登録(無料)してログインする必要があります。

 実例からドラッカーのマネジメントを学ぶ連載の最終回。山形県の八幡自動車商会の後編は、資源の集中で業績を伸ばしたプロセスと将来の目標を紹介します。父親が創業した自動車整備工場を継いだ2代目は、社員教育の強化で利益率向上をめざします。

池田等社長は、車検専門店を出店。さらに軽乗用車の販売で業績を伸ばした

 1998年、八幡自動車商会の池田等社長は車検事業に集中するため「コバック 庄内八幡店」を出店した。トップ自ら営業に奮闘。当時は、寝ても覚めても頭の中は、車検のことばかり。道を走る車のフロントガラスに貼られたステッカーを見れば、車検が切れる時期が分かる。もうすぐという車を見つけては追いかけ、自宅を訪問して売り込んだ。

 こうして3、4年頑張ると、年間1600件を受注するまでになった。「この立地で驚異的な数字」と驚いたチェーン本部の社長や役員が、ほかの加盟店の経営者を連れて視察に来た。

八幡自動車商会が運営する「車検のコバック」

 上昇気流を受けて、次の一手を考え始めた池田社長は、ある数字に目を留めた。運輸局のデータによると、山形県内のマイカーのうち、約半数が軽自動車。思いのほか、比率が大きい。そこで軽自動車の車検に集中しようと考えた。車検を確実に受注するため、軽自動車を安く売る。目的は車検だから薄利多売でいい。

 2001年、ショッピングセンター内に、実験的に軽自動車専門店を出した。最初は何が売れるのか分からず、オークションなどで20~30台の雑多な軽自動車をかき集めて並べた。その中で売れる車と売れない車が明確に分かれた。

「激安」対「高めの中古」…

続きを読むにはログインが必要です

\ かんたん入力で登録完了 /

会員登録3つのメリット!!

  • 最新記事をメールでお知らせ!
  • すべての記事を最後まで読める!
  • ビジネステンプレートを無料ダウンロード!

佐藤 等佐藤等公認会計士事務所

佐藤等公認会計士事務所所長、公認会計士・税理士、ドラッカー学会理事。1961年函館生まれ。主催するナレッジプラザの研究会としてドラッカーの「読書会」を北海道と東京で開催中。著作に『実践するドラッカー[事業編]』(ダイヤモンド社)をはじめとする実践するドラッカーシリーズがある。

【T】

「経営全般」人気記事ランキング

連載バックナンバー

実例で学ぶ!ドラッカーで苦境を跳ね返せ

オンラインセミナー動画

  • 新着記事

配信日時

2024年11月27日(水)①14時00分〜15時00分 ②18時00分~19時00分

セキュリティ関連

【日本ハッカー協会登壇】攻撃者の視点で語る、サイバー攻撃のトレンドと対策

配信期間

2024年10月24日(木)~2024年11月29日(金) 

セキュリティ関連

セキュリティコンサルタントが解説!いま企業がとるべきサイバー攻撃対策とは