御堂筋社長:ご苦労さま。時間取らせてしまったね。でも最近、情報システム関連のトラブルが支店で多いようだ。業務に支障が出ると支店から連絡を受けているこの状況、早く改善しないといけないなあ。
淀川企画課長:そうですねえ。それは分かっているのですが、私も企画と兼務でICTの面倒を見ている立場で、これ以上の対応はできないですし。今日の旭支店のトラブルだって、設置してある機器のメーカーや型番すら分からない状況なんですよ。私の前にICTの面倒を見ていた若手社員が転職してしまって、導入時の資料が見当たらなくなっているんです。だからトラブルが起こると、私が現地に出向かないと始まらないわけです。私だってICTの専門家というわけではありませんから、その場ですぐにトラブルを解決できるとは限らないし。今日も思ったよりも時間がかかってしまって、本来の企画業務が進まなくて困っているんです。
御堂筋社長:新規事業プランももちろん早く立案してもらいたいのだが、今や中小企業だってICTがなければ業務にならない時代だ。そこをうまくやってもらうところに、淀川くんの実力が出るというものだよ。
淀川企画課長:社長、おだててもダメですよ。便利屋のような立場で私がICTの面倒を見るには限度があります。これだけICT機器が増えて、ネットを使った業務が増えているのは社長もご存じの通りです。専任の情報システム担当者が必要なんですよ。
御堂筋社長:専任の情報システム担当者という話は以前にも出て募集してみたんだが、なかなか思うような人材が見つからなかったのは覚えているだろう。ICTを一手に任せられる人材を雇うといっても、難しいのが現実だ。それに、淀川くんと一緒に作った中期経営計画でも間接部門の人件費はできるだけ抑えることで利益を捻出するようになっていたはずだ。できればICTの専任担当者は置きたくないんだ。
――そんな御堂筋社長と淀川企画課長の毎度のやり取りを聞いていたのが企画部門の若手社員西成くんだった。西成くんは思い出したように2人の会話に割って入った。
西成くん:情報システムやネットワークの困りごとといえば、うちのインターネット回線や電話の面倒を見てくれているNTT西日本の担当者がこの間、そんな関係の書類を置いていきましたね。あれは何だったかな。情報システム担当者のいない企業でも、オフィスIT環境の面倒を見てくれる話だったと思います。探してみますね。
御堂筋社長:情報システム担当者を置かなくても、オフィスのIT環境のトラブルなどに対応してくれるサービスがあるのか? それがうまく使えるなら、淀川くんの仕事をもう少し効率化させられるかもしれないぞ。西成くん、資料は見つかったかな。
西成くん:これですこれです。「オフィスプライムサポート」というサービスの提案書でした。これを見ると、「ITリサーチ」「ITヘルプデスク」「ITエイド」の3つのサービスを提供してくれるようですね。
――西成くんから手渡された提案書を見る御堂筋社長と淀川企画課長。淀川企画課長の表情に少し明るさが戻ってきたように見える。
淀川企画課長:社長、これはわが社にうってつけのサービスかもしれませんよ。まず、「ITリサーチ」でICT環境の調査をして、ネットワーク構成や構成機器を視える化してくれます。そのうえで、故障時の対応などに使える保守手引書を作ってくれるようです。これがあれば、どの支店で何を使っているかが一目瞭然です。
御堂筋社長:「ITヘルプデスク」というのは、ネットワークなどのトラブルだけでなくパソコンの使い方もサポートしてくれるのか。それも、土日を含めて9時から21時まで受け付けてくれるとなると安心だな。
西成くん:「ITエイド」も心強いサービスのようですよ。トラブルが起きたときには一元的に受け付けてくれて、保守手引書に基づいて故障箇所を特定してくれるそうです。
淀川企画課長:今のままでは、いつ大きなトラブルが発生するかも分かりません。現状把握とトラブル対応の両方を任せられれば、情報システム部門の専任担当者がいなくても、今の時代を乗り切れそうです。
御堂筋社長:うちくらいの規模の会社では、情報システム部門を社内で充実させるのは難しいことは明らかだ。よし分かった。このサービスを契約してみよう。
社員の手をかけずにネットワークトラブルを即座に解決
――NTT西日本とオフィスプライムサポートの契約を無事に締結した天満社。契約から約2週間以内にICT環境調査が終わり、1カ月後には保守手引書が納品された。
淀川企画課長:こうして見ると、支店ごとに要求に合わせてICT機器を購入してきたのがよく分かりますね。見事にメーカーや機器がばらばらです。私が出向いても、保守管理に手間取るわけです。
御堂筋社長:本当だ。これからはメーカーや機器をできるだけ統一していったほうがいいな。ところで今後、機器を入れ替えたときには、この保守手引書はどうなるんだい。
淀川企画課長:オフィスプライムサポートではNTT西日本が手引書を継続的に管理してくれるようです。機器が変わっても、ヘルプデスクへ連絡することで最新の状況を保守手引書にアップデートしてもらえるので安心ですね。こうやって機器が一覧できて、保守契約状況もまとめてあれば、今後のICT機器の設備投資計画も立てやすいので、企画部門としても助かります。
――そう話していたさらに1カ月後、天満社の港支店でネットワークがつながらないトラブルが発生した。
淀川企画課長:社長、今日、港支店でネットワークがつながらなくなってしまったんですが。
御堂筋社長:それは大変だ。淀川くんがこれから支店に向かうのかい??
淀川企画課長:いえ、先日導入したオフィスプライムサポートがありますから。港支店から直接NTT西日本の対応窓口に連絡をしたところ、故障箇所を切り分けたうえで機器の再起動の仕方を遠隔から教えてもらって、すぐに復旧できたとのことです。今までだったら私が呼び出されて、港支店まで行ってからトラブルの原因を一生懸命探して、メーカーなどに問い合わせをしながら復旧していたわけですから、サービスを導入してとても楽になったのを実感しました。
御堂筋社長:おお、淀川くんが出向かずにトラブルの解決ができたのか。これはありがたい。拠点が複数あると、それぞれオフィスプライムサポートに契約しなければならないから少し抵抗があったが、こうやって実際に効果を見せられると契約しておいてよかったと感じるな。
淀川企画課長:本当に助かりますね。これでようやくITヘルプデスクや情報システムのトラブル対応から解放されて、本来の企画業務に専念できますよ。
御堂筋社長:将来に向けた企画はわが社の生きる道を決めるものだ。情報システム系の業務がなくなったというなら、例の新規事業プランを早くまとめてくれないか。今週中にはできるだろ。
淀川企画課長:ドキッ、そんな急に言われても。分かりました、急いで作るようにします。ああ、企画業務も誰かアウトソーシングで請け負ってくれないかなあ。
御堂筋社長:そんなことをしたら、淀川くんの仕事がなくなってしまうぞ。さあ、本業を頑張ってくれたまえ(笑)
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