雑談力を強くする時事ネタ・キーワード(第24回)源泉徴収、年末調整をラクにする

業務課題 自動化・AI 資金・経費

公開日:2023.06.30

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 経理部門の業務として、大きな柱の1つに給与計算に関連した業務がある。より具体的には、従業員への毎月の給与支払いとともに、従業員個人に代わって所得税を納付する「源泉徴収」が挙げられる。一連の業務では、複雑な計算をして従業員の所得税額を算出し、適切に納税する必要がある。また、年に1回、経理部門には大きな業務のピークが来る。それが「年末調整」だ。こうした背景からも、経理に携わる部門の悩みの多くが、源泉徴収と年末調整にあるといっても過言ではないだろう。

 この源泉徴収とは、そもそも企業の従業員が個人でそれぞれ税務署に納税申告をするのではなく、企業が納税手続きを代行する制度だ。前年給与などを基礎にその年の所得税や住民税を算出し、毎月の給与や賞与からあらかじめ天引きする。従業員は個人で納税申告や所得計算などをしなくて済み、国は税金を確実に徴収できる。双方にメリットがある仕組みではありながら、企業の経理部門にとっては負担の多い業務になっている。

 なぜなら毎月の給与などから源泉徴収する金額は、あくまでも「予測」に基づくものだからだ。源泉徴収額に対して、本来納税するべき税額とのズレを修正する必要もある。この調整を行うのが年末調整だ。その年の最終給与支払日に正確な税額を算出し、源泉徴収した年税額との差額を「還付」したり「追加徴収」したりする。ミスが許されないのはもちろんのことながら、多様な業務が並行して進んでいる年末に業務が集中するといった側面も課題をより複雑なものにしている。

通常業務に加え、年末調整も進める時期は経理部門の業務負荷が増大する

 

 では、それぞれの課題をどのように捉え、解決に導いていくのか。そのポイントをご紹介したい。

経理部門の業務を妨げる大きな要因…

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執筆=岩元 直久

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