ビジネスを加速させるワークスタイル(第15回)
似ているようで違う、法人向け光回線の選び方
公開日:2016.07.11
最終回は、世界をめざすリンカーズの今後の構想を解説するとともに、前田社長がビジネスにおいて大切にしていることを紹介します。日本のものづくりのバックアップに情熱を燃やす前田社長のビジネスプランは大きく広がっています。
スタートからの1年間で約100案件に対応してきたリンカーズ。前田社長は「2年目はさらに、数百、あるいは1000案件に挑戦したい」と意気込んでいます。そのためにも、システムでの自動化を進めていきます。また、その後5年間というスパンで、1つの壮大な構想を抱いています。前田社長はその思いを熱く語ります。
「当社が案件に対応すればするほど、技術力の高い中小企業の情報がどんどん集まってきます。しかしただ集まるだけでは技術的にもエリア的にも点在している状況です。それを、今後2020年をめどに1つに束ね、『日本モノづくり株式会社』をつくりたいと考えています。日本が一体となってものづくりの技術、製品、サービスを海外に売り出していけるように組織化するのです。単発で素晴らしい製品やサービスを生み出すことはできるけれど、それを継続して生み出すことは難しい。商社や金融機関など異業種からも人材を募り、さまざまな分野からリソースをかき集めて高い技術力を持った中小企業と大手企業が一体となってイノベーションを継続的に生み出せる仕組みをつくりたい」
今、Linkersには海外メーカーからの依頼は10案件ほどしかありません。
「日本モノづくり株式会社には、政府からの出資を仰ぎたい。政府や商社のお墨付きが得られれば、アップルやシーメンスなど海外大手メーカーにもアプローチできるようになるでしょう。海外メーカーにとっても、この日本モノづくり株式会社を窓口にすれば簡単にパートナーを見つけることができるようになります。優秀な日本の中小企業を海外とつなげ仕事を得ることが狙いの1つです」と話す前田社長。
しかし、「それだけでは駄目」と続けます。「これだけでは、有力な中小企業しか生き残れないからです。有力な企業の下には、さらに何万社という″普通〞の中小企業が存在し、そこが元気にならなければ意味がないし、雇用創出にもつながりません。海外のニーズを取り込められれば、数兆円の案件を受注できます。そうすると有力企業だけではつくれないため、下請け企業に発注して製造を委託していきます。それでやっと普通の地場の中小企業が元気になり雇用創出につながるはずです」。…
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執筆=森部 好樹
1948年佐賀県生まれ。東京大学を卒業後、旧日本興業銀行に入行。香港支店副支店長などを経て興銀証券へ出向。ビックカメラで取締役を務め、2002年、格安メガネチェーン「オンデーズ」を設立し社長に。2007年共同広告社に移り、2008年同社社長に就任。2013年に退社して独立し、顧問業を専門とする会社、ロッキングホースを創業。現在代表取締役。
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