ビジネスを加速させるワークスタイル(第15回)
似ているようで違う、法人向け光回線の選び方
公開日:2017.12.04
台湾からの訪日客に特化した観光客向け総合メディアが存在しなかった中、ジーリーメディアグループは、2013年に台湾・香港向けに絞り込んだ「ラーチーゴー(樂吃購)」というポータルサイトを立ち上げて大成功を収めている。今では月間ユニークユーザー数が70万人に成長し、台湾・香港向けの日本観光情報で最大のサイトとなった。同グループの吉田社長に人材採用や人材育成の手法を聞いた(聞き手は、デロイト トーマツ ベンチャーサポートの事業統括本部長、斎藤祐馬氏)。
斎藤:ラーチーゴーがこれだけ台湾人に支持されているのは、吉田さんが現地のことをよく知っているからですか。
吉田:僕もさすがにすべては分からないので、十数名の台湾出身のライターたちに任せています。2016年、1人のライターが山梨県の清里を紹介する記事を書き、星を見に行こうと呼びかけたら、すごい人気になって、清里に台湾人観光客が押し寄せました。清里町から「いったい何をしたんだ?」と問い合わせがあったほどです(笑)。何であの記事がそんなに受けたのか僕は分からないんですけど。
斎藤:どのようにライターを集めているんですか。
吉田:採用にはこだわっていまして、一番多いのは日本に来ている台湾からの留学生をアルバイトで採用し、パフォーマンスがよい人材を正社員にするケースですね。どこよりも優秀なスタッフを採用していると自負しています。
斎藤:現地スタッフの感性をどのようにメディアに反映しているのでしょうか。
吉田:僕があれこれ口を出さず、スタッフが仕事しやすい環境を整備するようにしています。現在、社員21名のうち、台湾出身が14人、香港出身が1人、日本人が6人です。ライター陣が取材しやすいように日本人スタッフがアポ取りを手伝ったり、PR会社からニュースリリースをもらったり、面白い情報を提供するなど、日本人が後方支援の役割を果たしています。
斎藤:外国人スタッフには自由に仕事をしてもらっているのですか。
吉田:基本的には任せていますが、一方で月間ユニークユーザー数を増やすことなどにコミットすることも求めています。企業のタイアップやPR記事ではやはりきちんと実績を上げなければなりません。どんなクライアントでも目標に対してはシビアですよ。数字として集客数を増やさなければなりません。
契約をもらってからが勝負だと考えています。四半期でレポートを出したり、データを分析したりして集客数や滞在時間などをどう伸ばすかを提案しています。
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斎藤 祐馬
トーマツ ベンチャーサポート事業統括本部長 1983年愛媛県生まれ。慶應義塾大学を卒業後、2006年にトーマツに入社。2010年にトーマツ ベンチャーサポートを事実上立ち上げた。公認会計士でもある。
※トーマツ ベンチャーサポートは、2017年9月1日より「デロイト トーマツ ベンチャーサポート」に社名変更しました。
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注目を集める地方発のベンチャー