ビジネスを加速させるワークスタイル(第15回)
似ているようで違う、法人向け光回線の選び方
公開日:2016.05.24
請求書は出したものの、肝心の支払いを受けていない取引はありませんか。顧客から支払いを受けなかったら、払ってもらえなかった分は売り上げに計上せずに済み、税金の対象にはならない、なんてことはありません。
売り上げを上げるための労力や経費はかけたものの回収はできず、しっかり税金もかかる……ということになっては大変です。売り上げ未回収のリスクを回避する方法を考えてみましょう。
営業は売り上げを高めるため、日々、飛び込み営業や問い合わせ、他の顧客からの紹介など、さまざまなアプローチを取っています。しかし場合によっては、相手先の情報をよく知らずに取引を開始していることがあるかもしれません。その中に、支払う能力がない企業があったとしたら……。
きちんと売り上げを回収するためには、まずは取引開始の前に相手先に支払う能力があるかないかを見極めることが重要です。例えば下記のような企業は、支払いがしっかり行われる可能性が比較的、高いと思いわれます。
(1)相手先の企業にWebサイトがある
Webサイトがあるということは、基本的に継続した事業を行っている企業で、かつWebサイト作成のためのコストをかけられる企業であることが推測できます。
(2)Webサイトに信用情報が載っている。また財務内容から見て回収可能性が高い
大きな企業の場合、WebサイトにIR情報が載っています。しかし中小企業については載っていない場合があります。このようなときは、直接相手先の企業に問い合わせたり、帝国データバンクや東京商工リサーチなどの信用調査会社のデータを参照したりする方法があります。財務情報を確認し、回収可能性の判断をします。
こうした事前調査で問題なければ、明確な契約書を取り交わしましょう。取引が成立し、成果品を納期通りに納品すれば、請求の上、支払いを受けることができます。
契約書を取り交わした後に注文書を受けるというのも、「相手方から注文を受けた」という重要な証拠になりますので、しっかり取っておきましょう。これらはもし回収に困った場合の証拠になるので、手間を省かず、きちんと保管しておきましょう。
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神谷 拓摩(かみや会計事務所)
税理士
大阪府吹田市出身。2002年3月履正社高校卒業、2006年3月慶應義塾大学商学部卒業。その後6年間、税務会計事務所、税理士事務所にて税務、会計事務に従事する。2014年6月に独立、かみや会計事務所開業。
【T】
税理士が語る、経営者が知るべき経理・総務のツボ