ビジネスランチにあまり時間をかけたくない日は、立ち食い店がオススメです。中でも、この時期に食べるならやはりそば。江戸っ子のソウルフードともいえるそばを、出張の機会に食べに行ってみましょう。今回は立食スタイルで気軽に食べられる蕎麦処 おか田の「鴨そば」を紹介します。
「立食店」でも、座席ありでゆったり
蕎麦処 おか田は、東京メトロ日比谷線「小伝馬町駅」4番出口から徒歩約3分。江戸通りを新日本橋駅方面へ歩いた先にあります。“立食蕎麦処”と書かれた看板通り、いわゆる立食形式。といっても、店内には座席スペースの方が多く、せわしなさは感じません。
蕎麦処 おか田は、江戸通り沿いにあり、赤い看板が目印
営業時間は朝7時から昼15時まで。天ぷらをトッピングするなら早めに訪れたい
ゆで立ての生そばは細麺で食べやすい
気になるそばは、オリジナルの生麺。製麺所に細かく指示して配合しているとのこと。注文してからゆでるため、いつ訪れてもゆで立てです。早速、目的の「鴨そば」(560円)を注文してみました。今回は、人気のつけそばスタイルで食べてみたいので、あえて“せいろ”で注文。
待つこと3分。カウンターから出来上がりを知らせる張りのいい呼び声がかかります。何とも食欲がそそられる香りが立ったつけ汁を我慢して、まずは麺のみ、一口するっと。喉越しの良い細麺で、コシの強さと風味がしっかり感じられます。
次は、温かいつけ汁に冷たい“せいろ”を絡めてすすります。関東風甘辛のつけ汁とカモの脂がよくなじみ、何層にも重なる味わいを感じて笑顔に。カモ肉はしっかり肉厚。つけ汁がよく染み込み、何度もかみ締めたいと思わせるジューシーさに驚くばかり。消費税10%込みで560円とは思えない、コスパの高いクオリティーです。
汁の中には、ネギとごろっとしたカモ肉が4つも。そばの香りと甘辛つけ汁のマリアージュが楽しめる
食べ切る前に注文カウンター脇に揚げ置きしてある天ぷらから、「春菊の天ぷら」と「まいたけ天2個」(各120円)をトッピングで追加オーダー。カラッと揚げられた天ぷらは、どれも衣が薄く具材が大きいのが特徴。つけ汁に浸し、大きな口で頰張る秋冬の味に大満足です。
注文カウンター脇の棚には、他にも魅力的でお値打ちの天ぷらが並ぶ
「スペシャルそば」は、ゴールデンコンビが、ぎゅっ…
券売機上に描かれた「スペシャルそば」も気になり、こちらも追加で注文しました。そばの具・御三家(海老天・たぬき・きつね)がそろい踏み。そば界のアベンジャーズです。
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「スペシャルそば」を紹介する手描きイラスト[/caption]
この豪華版にして、値段は立食価格の620円。なんと、海老天に使われているエビは、店主こだわりのブラックタイガー。丼から尻尾がはみ出る海老天の大きさと、締まった身に感激です。その海老天の下に隠れるように存在する、たっぷり汁を吸い込んだ油揚げは関西の“きつね”とはまた違った味わいです。主役の一角として楽しんでみてください。
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麺の上には海老天、揚げ玉、油揚げ、わかめ、ネギと具材がぎっしり[/caption]
和気あいあいとした雰囲気も人気の秘訣
厨房(ちゅうぼう)で調理する、店主の岡田さんは、かつてガラス職人だったといいます。そのためか、時間のないビジネスパーソンにはサッと、昼食時間をゆっくり過ごしたい人にはゆったりと、入店から退店まで誰もが心地よく過ごせる工夫が随所に感じられます。スッキリと清潔な店内や、笑顔で元気よく客をもてなす奥さんと店員さんの気さくな応対も人気。1人ひとりの様子を見ながら、程よいタイミングで声をかけてくれます。
初めてでもお1人さまでも、通い慣れた店のように気楽に過ごせる、居心地の良い店「蕎麦処 おか田」。次の出張には、江戸そばとおいしい天ぷらを食べにぜひ行ってみてください。オススメ情報や、休業日などの最新情報は、Twitterで随時発信中。来店前にチェックして。
※文中にある金額はすべて税込み価格です
※掲載している情報は、記事執筆時点(2019年10月)のものです
蕎麦処 おか田
中央区日本橋本町4-15-10古川ビル
◆東京メトロ日比谷線「小伝馬町駅」から徒歩3分
・営業時間:[月~金]7:00~15:00
・定休日:土曜・日曜・祝日
◆Twitter/https://twitter.com/soba_okada