ビジネスを加速させるワークスタイル(第15回)
似ているようで違う、法人向け光回線の選び方
公開日:2016.08.26
「格安SIM」「格安スマホ」という言葉をご存じだろうか。携帯電話、スマートフォンなどのモバイル端末を使う場合、今までは基本的に大手携帯電話事業者3社(ドコモ、au、ソフトバンク)と契約していた。それらよりも端末代金、さらに月々の料金を「格安」にできるサービスが、最近普及し始めている。
こうしたサービスは「MVNO」と呼ばれる事業者から提供されている。MVNOとはMobile Virtual Network Operator(仮想移動体通信事業者)の略で、自前で無線通信回線設備を持たず、既存の通信事業者からインフラを借り受けてサービスを提供する事業者を指す。
サービスの開始は2000年代初め。当初はなかなか普及しなかったが、ここ最近で急速に拡大し、多くの事業者がサービスを提供。価格はもちろん、サービス内容や回線品質、ユニークさなどでも競争が激化している。
大手の携帯電話事業者との契約は、端末を分割払いで購入するプランが主流だ。2年間の継続契約を条件に、分割払いの端末代を割り引く。2年ごとの契約更新月以外は中途での解約や変更には違約金がかかるという仕組みだ(一般的にいう「2年縛り」)。
安定したサービスと手厚いサポートが受けられる半面、端末を2年間使い続けなければならない、契約変更や解約がしづらい、1つの端末が同じ通信事業者しか使えない(SIMロック)、月々の料金が割高など、ユーザーに不便な面が多くあった。
そんな状況を改善するため、総務省による行政指導が5回にわたって行われてきた(携帯電話の料金その他の提供条件に関するタスクフォース)。大手携帯電話事業者に対する行政指導は、料金プラン、2年縛り、SIMロックなど多岐にわたる。ただし、それらに対する事業者側の対応は、「契約更新期間を1カ月から2カ月に延長」「ライトユーザー向け料金プランの追加」「条件付きでのSIMロック解除」など。改善は小手先にとどまっているという見方が多い。
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執筆=青木 恵美
長野県松本市在住。独学で始めたDTPがきっかけでIT関連の執筆を始める。書籍は「Windows手取り足取りトラブル解決」「自分流ブログ入門」など数十冊。Web媒体はBiz Clip、日経XTECHなど。XTECHの「信州ITラプソディ」は、10年以上にわたって長期連載された人気コラム(バックナンバーあり)。紙媒体は日経PC21、日経パソコン、日本経済新聞など。現在は、日経PC21「青木恵美のIT生活羅針盤」、Biz Clip「IT時事ネタキーワード これが気になる!」「知って得する!話題のトレンドワード」を好評連載中。
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