ビジネスを加速させるワークスタイル(第15回)
似ているようで違う、法人向け光回線の選び方
公開日:2018.06.21
日本時間の2018年4月6日午後5時半ごろ、マイクロソフトのクラウドサービス「Office 365」に、多くのユーザーがアクセスできない障害が発生した。障害が起きたのは企業や教育機関向けのサービス。メールが使えない、共有の書類にアクセスできないなど、ほぼ仕事にならない状況が続いた。障害は世界規模に及んだ。
くしくもトラブルの発生は金曜日だった。「強制プレミアムフライデーだ」「マイクロソフトがプレミアムフライデーを提供してくれた」「もう帰るしかない」などのツイートが相次いだ。障害は20時30分ごろに復旧したが、クラウド化が進みつつある現状に大きな警鐘を鳴らすこととなった。
最近はブラウザー上からアクセスするWebメールや、ネット上でさまざまな機能を提供するWebサービス、データを置くストレージサービスが普及しつつある。アプリを端末にインストールせずとも、ネット環境さえあれば、いつでもどこでも作業ができ、資料や書類にアクセスできる環境が整ってきた。
さらに、多くのユーザーに長らく使われてきた老舗アプリのクラウド化が進んでいる。代表的なのはアドビの「Creative Cloud」とマイクロソフトのOffice 365だ。従来のアプリは、基本的にパッケージ(もしくはライセンス)を端末の台数分購入してインストール、バージョンアップも端末ごとに行う必要があった。メジャーバージョンアップの際は、アップデートパッケージを購入、インストールして使うシステムだった。
ところがクラウドスタイルのアプリは、インストールもバージョンアップもネット経由、データもクラウド上に保存する仕組みが整っているなど、ネット環境さえあればどこからでもアクセス可能で、作業する場所や端末に縛られない利点がある。そうそう、前述の2社のアプリは、年もしくは月契約で料金を払うシステム(サブスクリプション)で提供され、常に最新の機能が使えるのも魅力だ。
今まで仕事に欠かせなかったマイクロソフトのOfficeに関しては、ここ最近のクラウド志向もあり、従来のOfficeからOffice365に切り替えるユーザーが多くなってきている。さらに、ビジネス向けのOffice365は、単なるOfficeソフトのサブスクリプション版と思われがちだが、Officeソフトの機能に加え、法人メール、ビデオ会議やチャットなどのコミュニケーション、共同作業、SNS、データや予定の共有、顧客管理など、ビジネスウエア的な機能が提供される大きなメリットがある。使い慣れたOfficeベースで社内システムが構築できるため、導入する企業も多くなっている。
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執筆=青木 恵美
長野県松本市在住。独学で始めたDTPがきっかけでIT関連の執筆を始める。書籍は「Windows手取り足取りトラブル解決」「自分流ブログ入門」など数十冊。Web媒体はBiz Clip、日経XTECHなど。XTECHの「信州ITラプソディ」は、10年以上にわたって長期連載された人気コラム(バックナンバーあり)。紙媒体は日経PC21、日経パソコン、日本経済新聞など。現在は、日経PC21「青木恵美のIT生活羅針盤」、Biz Clip「IT時事ネタキーワード これが気になる!」「知って得する!話題のトレンドワード」を好評連載中。
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