ビジネスを加速させるワークスタイル(第15回)
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公開日:2020.04.21
トヨタ自動車とNTTは2020年3月24日、両社間でそれぞれ約2000億円を出資し合い、業務提携を決めたと発表した。両者の持つ技術やノウハウを持ち寄り、IoTやAIを活用したスマートシティーの基盤「スマートシティプラットフォーム」を開発し、国内外への展開をめざす。トヨタとNTTは、17年3月からコネクテッドカー向けの研究開発や実証実験を共同で行ってきた関係だ。
スマートシティーとは、国土交通省によれば「都市の抱える諸課題に対して、ICTなどの新技術を活用しつつ、マネジメント(計画、整備、管理・運営等)が行われ、全体最適化が図られる持続可能な都市または地区」だ。官民連携で取り組みが進む。
暮らしの基幹の1つが交通だ。スマートシティーの交通は、MaaS(ICTを活用して交通をクラウド化、マイカー以外の交通手段をシームレスにつなぐ新たな移動の概念)とコネクテッドカー(つながる車。ICT端末としての機能を備え、車両の状態や周囲の状況などのデータを取得。ネットワークを介して集積・分析し、新たな価値を生み出す)の2つが大きな要素となる。
トヨタは、社会システムと結びついたクルマづくりをめざす。有事の際は電源としても機能する。クルマの変化は社会の変化そのものだ。クルマは今後、大きなスマートフォンのようになる。スマートフォンと情報ネットワークの先駆者として、NTTとの連携を考えた形だ。
一方NTTは、日本と世界を発展させ、同時に住みやすい街を実現するスマートシティーを広げるべきと考え、自動運転などに取り組むトヨタと連携した。
トヨタは今年初頭、ラスベガスで行われた商品と技術の見本市「CES 2020」で、人々の暮らしを支えるあらゆるモノやサービスがつながる実証都市「コネクティッド・シティ」のプロジェクト概要を発表した。2020年末に閉鎖予定の東富士工場(静岡県裾野市)の跡地、約70万㎡を利用。2021年から着工する。
このプロジェクトは、人々が生活を送るリアルな環境の下、自動運転、MaaS、パーソナルモビリティー、ロボット、スマートホーム、AIなどを導入・検証できる実証都市をつくる。街は、網の目のように道が織り込まれる姿から「Woven City」(ウーブン・シティー)と命名された。初期は、トヨタの従業員やプロジェクト関係者2000人程度が住民となる。
Woven Cityでは、スピードが速い自動運転車両専用の道、歩行者とスピードが遅いパーソナルモビリティーが共存する道、公園内にある歩道のような歩行者専用道の3つの「道」を張り巡らす。街のインフラはすべて地下に設置し、室内用ロボットやAI、スマートホームなどの先進技術で生活の質を向上させる。自動運転車は、輸送だけでなく移動店舗など街のさまざまな場所で活躍するイメージ(動画)だ。
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執筆=青木 恵美
長野県松本市在住。独学で始めたDTPがきっかけでIT関連の執筆を始める。書籍は「Windows手取り足取りトラブル解決」「自分流ブログ入門」など数十冊。Web媒体はBiz Clip、日経XTECHなど。XTECHの「信州ITラプソディ」は、10年以上にわたって長期連載された人気コラム(バックナンバーあり)。紙媒体は日経PC21、日経パソコン、日本経済新聞など。現在は、日経PC21「青木恵美のIT生活羅針盤」、Biz Clip「IT時事ネタキーワード これが気になる!」「知って得する!話題のトレンドワード」を好評連載中。
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