ビジネスを加速させるワークスタイル(第15回)
似ているようで違う、法人向け光回線の選び方
公開日:2024.08.30
いわゆる「マイナ保険証」は、マイナンバーカードの健康保険証利用のことだ。そして、現在、マイナンバーカードは医療機関・薬局で健康保険証として利用できる。利用の際はカードを自分で顔認証付きカードリーダーに入れて受付を行う。顔認証付きカードリーダーを利用することで、「これまでよりも正確な本人確認や過去の医療情報の提供に関する同意取得などを行うことができ、より良い医療を受けることができる」という点がその趣旨だ(詳しくは厚生労働省「マイナンバーカードの健康保険証利用について」を参考に)。
このマイナ保険証だが、2024年6月の利用率は9.9%。つまり、1割にも満たない状況というデータが先日公表された。ご存じと思うが、現行の健康保険証発行は今年12月2日で終了し、マイナ保険証の利用を基本とする仕組みに移行する。移行期日までにあと4カ月の状況で、利用率が1割を切る、現状には危機感を抱く。マイナンバーカードの保険証利用は2021年10月20日から始まっている(デジタル庁「マイナンバーカードの健康保険証利用の本格運用がスタートしました」)はずで、それから約3年が経過している。
筆者自身は、かかりつけ医に行く場合、必ず受付カウンターにあるカードリーダーでマイナンバーカードを読み取る。あとでデータなどがチェックできて便利だからだ。ただ、受付では毎回、紙の健康保険証の提出も求められ、医院事務は紙の保険証で行われているようだ(なお、自分の他にマイナ保険証は、1回誰かが読み込ませているのを見ただけでカードリーダーはほぼ使われていない状況に見える)。
先ほど触れた厚生労働省のWebページ内の「現行の健康保険証の新規発行終了について」では「2024年12月2日時点で有効な健康保険証は最大1年間有効とする経過措置が設けられています」とあり、少しほっとする。
ただし「経過措置期間中に発行済保険証の有効期間が到来した場合や、転職・転居などで保険者の異動が生じた場合は失効します」とのただし書きからすると、フルに1年使えるとは限らなさそうだ。例えば、筆者の健康保険証には、有効期限「令和7年(2025年)7月31日」とあり来年7月には失効する。
このような経過措置において、マイナ保険証にすべてを移行させる(10%を100%にする)ことは可能なのだろうか。多少なりとも疑問が残るところだ(なお、カードは作っただけでは健康保険証として利用できない。申請や登録、受付など手続きが必要なので注意が必要だ。現状では紙の健康保険証しか使っていない場合であっても、「マイナンバーカードの健康保険証利用方法」に従いって登録しておこう)。
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執筆=青木 恵美
長野県松本市在住。独学で始めたDTPがきっかけでIT関連の執筆を始める。書籍は「Windows手取り足取りトラブル解決」「自分流ブログ入門」など数十冊。Web媒体はBiz Clip、日経XTECHなど。XTECHの「信州ITラプソディ」は、10年以上にわたって長期連載された人気コラム(バックナンバーあり)。紙媒体は日経PC21、日経パソコン、日本経済新聞など。現在は、日経PC21「青木恵美のIT生活羅針盤」、Biz Clip「IT時事ネタキーワード これが気になる!」「知って得する!話題のトレンドワード」を好評連載中。
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