紙に針を通して書類としてまとめる文房具といえばステープラー(ホチキス)。機能がシンプルな上、丈夫にできているので、元から持っていたものを何年も使い込んでいるという方も多いだろう。
しかし最近、このホチキスが驚くような進化を遂げているのだ。
ペンケースに収まってしまうくらいのスリムなものから、何種類もの機能を搭載している多機能型、さらにはもはや針すらいらないものも存在する。思わず買い替えたくなる注目のホチキスの数々を紹介しよう。
針を使わずに書類をとじる!?ホチキス界の新定番モデル
紙をとじたいのに、ホチキス本体の中に針がない、という思いをしたことがある人は少なくないはずだ。そんなホチキスと切っても切れない関係にある針を、思い切って取り去ったのが、“針無しタイプ”のホチキスだ。
例えば「ハリナックスプレス」(コクヨ)は、上下からのプレス(圧着)効果を用いて書類をとじるタイプの商品だ。書類に穴が開かない上、とじ部をわずか1㎝程度で抑えられるため、書類を美しくキープできる。さらには、プレス効果で書類のかさばりも抑えられるという優れものだ。強度に関しても、5ページ程度の書類であれば多少引っ張ってもバラバラになる心配はない。
一方、「針なしとじ開け切~るII」(アスカ)は、紙に穴を開けて、切り取った部分を折り込んでとじるタイプの商品だ。書類に穴は開いてしまうが、穴の長径は6㎜程度の小ささなので、それほど目立つことはない。しかもこの商品には、パンチ機能やレターオープナー機能も搭載されている。これ1つあれば、書類管理の事務作業もはかどること間違いなしだ。
薄くてオシャレ!ペンケースにも収納可能なコンパクトホチキス…
「外での打ち合わせが多く、会社に戻る頃にはカバンの中が書類だらけ……」という方にお薦めしたいのが、出先でも気軽に書類をとじるコンパクトホチキスだ。
恐らく“ホチキス界最小サイズ”を誇るであろうホチキスが、「CL コンパクトホチキスIII」(ミドリ)だ。その長さはわずか6.2㎝と、指先にちょうど収まるサイズ。しかも、針を取り外すためのリムーバーもちゃんと付いている。小さくても、通常サイズのホチキスと同等の使い心地が実感できるだろう。
一方、「スティッキールステープラー」(サンスター文具)は、ペンのような細長いデザインが特徴(直径1.8㎝×長さ約11㎝)。さらに、ペンのノック部分に当たる箇所が空洞になっているため、そこに替え用のホチキス針やクリップを収納すれば、わざわざ替え針を箱ごと持ち歩く必要がない。ペンのように握って使用できるので、使いやすさも通常サイズのホチキスに劣ることはない。
1台であれもこれもできる!仕事がはかどる多機能ホチキス
日常的にホチキスを活用している方にお薦めしたいのが、「こんなとじ方ができたら良いのに」をかなえてくれる多機能ホチキスだ。
例えば、会議資料の準備を頻繁にする人にぴったりなのが「バイモ11フラット」(マックス)。この商品のポイントは、資料の枚数や厚さに応じて針の侵入角度を2段階に調整できるところ。数枚程度の薄い書類なら「軽とじ」、数十枚の分厚い書類なら「倍とじ」という具合に、手元でとじ加減を調整できるので、とじミスを防ぎ、針のサイズを変える面倒が解消できる。最小2枚~最大40枚までとじられるので、1台あれば大抵の会議資料に対応可能だ。
また、梱包や製本作業をする人にお薦めなのが「ホッチくる」(マックス)。この商品は、針部分を回転させることで、とじ角度を0度・90度・270度の三段階に調整できるところがポイント。通常のホチキスではできない、冊子の中央部を留める「中とじ」や、筒状の紙を留める「筒留め」といった作業も、これなら簡単にできてしまう。もちろん、通常のホチキスとして使うことも可能だ。
いずれのホチキスも、かゆいところに手が届くアイテムとして、仕事の能率アップに大いに役立ってくれるはずだ。これを機に新しいホチキスの購入を検討してみてはいかがだろうか。