「情報漏えい、当社に関係なし」の嘘(第2回)セキュリティーに魔法のつえはない。最新「多層防御」

ネットワークセキュリティ

公開日:2016.08.03

  • PDF PDF
  • ボタンをクリックすることで、Myクリップ一覧ページに追加・削除できます。追加した記事は、「Myクリップ」メニューからいつでも読むことができます。なお、ご利用にはBiz Clipに会員登録(無料)してログインする必要があります。

 情報漏えいは、「まさか」「そんなはずはない」といった思い込みが大きな被害を招く。JTBが2016年6月に公表した情報漏えい事件では、約793万人の個人情報が流出した恐れがある。その中には約4300件の現在有効なパスポート番号が含まれているという。

 攻撃者は巧妙に手口を変えて企業システムを攻撃し、情報を盗み取ったり、システムを破壊してビジネスを停滞させたりする。JTBの事件で攻撃者は、問い合わせ用窓口に標的型攻撃メールを送りつけた。メールアドレスのドメインは取引先のもので、メールタイトルも添付ファイル名も正規の業務に関連していたため、問い合わせ担当者は開封せざるを得なかったという。担当者が開いた添付ファイルにウイルスが仕込まれており、個人情報が外部に送信された。このように攻撃者が業界に精通している場合、単にファイアウォールを入れているだけでは、攻撃を防ぎ切れないのが実情だ。

攻撃対象が広がり、中小企業も狙われている

続きを読むにはログインが必要です

\ かんたん入力で登録完了 /

会員登録3つのメリット!!

  • 最新記事をメールでお知らせ!
  • すべての記事を最後まで読める!
  • ビジネステンプレートを無料ダウンロード!

執筆=山崎 俊明

【MT】

あわせて読みたい記事

「ネットワークセキュリティ」人気記事ランキング

連載バックナンバー

無料!おすすめのダウンロード資料

  • 企業の情報セキュリティリスク認知調査2023

    企業の情報セキュリティリスク認知調査2023

    テクノロジーの進化によって、生産性の向上や多様な働き方の実現などの恩恵がもたらされる一方、サイバー攻撃も多様化・複雑化の一途をたどっています。こうした中、攻撃手法などの情報セキュリティリスクをどれくらい認知しているのだろうか。その最新動向について調査しました。

  • 情報セキュリティ対策意識調査2022

    情報セキュリティ対策意識調査2022

    DX推進が企業にとって成長のドライバーとなる中、サイバー攻撃も多様化・複雑化の一途をたどっています。AIやRPAなど各種のICTテクノロジーや、社内外のコミュニケーションを円滑化するクラウドストレージ活用が進む現在、企業における情報セキュリティ対策はどうなっているのだろうか。対策度合いや、脅威に感じるもの、対策をするうえでの課題などの最新動向について調査を行いました。

  • その対策は効果ナシ!セキュリティの常識を検証する

    その対策は効果ナシ!セキュリティの常識を検証する

    サイバー攻撃の被害が深刻化し、従来のセキュリティの常識が 崩れ始めています。本当に必要な対策とは何か?情報セキュリティ大学院大学の大久保隆夫教授にお聞きしました。

オンラインセミナー動画

  • 新着記事

配信期間

2024年10月24日(木)~2024年11月29日(金) 

セキュリティ関連

セキュリティコンサルタントが解説!いま企業がとるべきサイバー攻撃対策とは

配信期間

2024年9月2日(月)~2025年3月31日(月)

カーボンニュートラル関連

カーボンニュートラル実現への第一歩~温室効果ガスの可視化・削減の最新動向と具体事例~