働き方再考(第5回)地味に社員を圧迫するタイムカード

業務・勤怠の管理

公開日:2018.07.25

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 労働人口減少による人手不足の今、企業は働き手が望む柔軟な働き方に対応し、人手を確保せざるを得ない。働き手の力を十分に発揮できる環境づくりも求められている。その動きを“地味”に阻害するものがある。タイムカードだ。社員の勤怠時間管理には長年、紙のタイムカードが使われてきた。しかし、働き方が多様化する中で、タイムレコーダーに紙を挿入して記録するやり方では対応し切れない状況が生まれている。

管理部門の残業が減らない理由

 現在、勤怠時間をざっくりと管理している企業は要注意だ。働き方改革で重要な要素の1つが、働いた時間の正確な把握である。不正確な時間しか把握できなければ、経営として的確な対処がしにくい。また、働いた時間をきちんと管理して、正しく給与に反映させなければ、せっかく入社した人材がすぐに辞めてしまう可能性もある。

 柔軟な働き方に対応して、勤怠時間の管理を正確にする。これが人手確保のために欠かせない方策となる。ただ、悩ましい点が1つある。柔軟な働き方を導入した結果、時短勤務やシフト勤務が増えれば、タイムカード集計による管理部門の社員の負荷が増える。正社員、契約社員、パートタイム社員、アルバイトが混在する中で、集計はさらに複雑になる。複数拠点を運営している企業なら、集計作業は膨大になる。紙のタイムカードを集計するために、管理部門の残業はいつまでたっても減らない。月末から月初めにかけて、いつも管理部門が残業を余儀なくされる。これでは、会社全体での働き方改革は実現しない。

紙のタイムカードは限界

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執筆=菊地原 博

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