ビジネスを加速させるワークスタイル(第15回)
似ているようで違う、法人向け光回線の選び方
公開日:2019.02.06
多くの企業は、対外的な受付窓口となる電話番号を持つ。かかってくる電話の中には深刻なクレームなど、素早い対応が求められる場合もある。電話を受ける担当者は相手のニーズを迅速に把握して、関連部署への取り次ぎなど必要な処置を行う。応対には正確さが求められるので、どうしても明瞭簡潔の「テキパキとした」対応になりがちである。
一方、電話をかける側からすると、最初に応対した担当者への印象が、その会社全体のイメージになる。例えば、優しく丁寧な対応をされれば「あの会社は人情味がある」と感じ、事務的な対応をされると「あの会社は不愛想で冷たい」と評価する。電話応対は、企業の第一印象を左右する大切な要素なのは確かだ。“ぶっきらぼう”な対応をする社員が1人でもいれば、全社的なイメージダウンにつながる。
では、企業のイメージをアップして顧客満足度を高める電話応対とは、どんなものなのだろうか。各企業の担当者が応対技能を競う「第57回電話応対コンクール全国大会(主催:日本電信電話ユーザ協会 会場:名古屋国際会議場 2018年11月22日開催)」を取材した。本コンクールは電話応対技能のレベルアップを通じ、顧客満足度を高める人材の育成を目的として毎年実施される。今回は「言葉で届ける 安心と期待感」をテーマに、全国1万903人の参加者の中から選ばれた57人が電話応対競技に臨んだ。
大会における競技の課題は、「愛知県へ旅行する際、初めてレンタカーの利用を検討しているお客様からの問い合わせ対応」だ。初めての利用であることを踏まえて質問に答えるとともに、顧客に満足を与える応対について技を競い合った。
優勝したのは、宮崎県代表のセンコービジネスサポート株式会社の熊谷知紘さん。丁寧な言葉遣いはもちろん、相手が何を望んでいるかを聞き出し、具体的に不安を取り除いて旅行への期待を抱かせる応対が高い評価を受けた。審査委員からは熊谷さんが使った「私ども」という言葉に、会社のチーム全体で安心を届けようとする姿勢を評価した。また、判断を急がせず「ゆっくり検討してください」と付け加えて、顧客に考える楽しみを提供したのも評価のポイントとして挙げられた。
コンクールから学ぶ応対のポイントは「具体的な不安をきちんと引き出し的確に回答する」「相手に選択する楽しみを与えて期待感を醸成する」2つだ。顧客に「安心」「期待感」といった新たな価値を届ける取り組みには、電話応対という業務の奥深さが感じられた。
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執筆=林 達哉
【MT】
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