脱IT初心者「社長の疑問・用語解説」(第82回)
ブルーライト対策にはうな重?
公開日:2021.09.08
多様化するビジネスパーソンの働き方。離れた場所にいる社員をサポートやマネジメントするため、AIを駆使して業務の内容や量を可視化するソリューションがある。その特徴と、活用で生まれる可能性を検証する。
NTT西日本が提供する「おまかせAI 働き方みえ~る」は、蓄積されたパソコンの操作ログを使ってパソコン業務を解析する。AIを活用して作業内容を分析するソリューションだ。その名の通り業務の可視化を目的に、個々の社員の「仕事ぶり」を明らかにする本ソリューションは、業務効率化と新たなワークスタイルを模索する企業が活用しやすい、業務の視える化ソリューションだ。2021年7月には新機能がリリースされ、多拠点の管理やリモートでの運用など、今後のマネジメント施策に役立つ仕組みが整備された。
おまかせAI 働き方みえ~るは、業務で使用するパソコンに専用ソフトウエアをインストールするだけで簡単に導入できる。その後はパソコンの操作ログ(電源ON・OFF、ファイル作業時間、Web作業時間など)が記録され、社員がどのような業務を、どれだけの時間をかけて行っているかがデータとして蓄積されていく。操作ログはNTT西日本グループの独自AIで分析され、レポートの形で企業に提供される。専用サイトに表示されたレポートではグラフや図表が数多く使われ、目に見える形で各自の「仕事ぶり」が確認できる仕組みだ。
今回発表されたおまかせAI 働き方みえ~るの新機能は、大きく2点となっている。その内容を紹介しよう。
・日次レポートの提供
業務内容の分析結果をまとめたレポート(月1回ペースで提供)に加え、前営業日までの状況を日々確認できる日次レポートを提供
・アラート機能の追加
日々のレポートの中で普段の行動と異なるもの、注意が必要なものについてアラート(警報)を送信
これまでの月次レポートは、前月の分析結果から業務の課題を見いだし、改善すべき部分や効率化に向けたヒントを提示するものだった。今回日次レポートが追加されたことにより、法定労働の上限規制を超える可能性や、セキュリティリスクにつながる作業を行った従業員への迅速なケアが可能になる。また、月次レポートで深夜作業が検知された際など、気になる作業があった場合には継続的に詳細を確認できる。
アラート機能は、日次レポートで検出された問題をアラートとして管理者に知らせるものだ。特にセキュリティに関する問題(機密情報の持ち出し・印刷など)は一刻も早い対処が必要になる。アラートが出れば、より迅速な対策を講じられる。
これらの機能は、可視化の頻度の増加で対応のスピードアップを図り、課題解決までの時間を短縮する効果が期待されている。また、多拠点化で管理が行き届かない企業やテレワークへの対応として、リモートで自由にデータ確認ができるのも大きなポイントだ。
おまかせAI 働き方みえ~るの日次レポート例
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執筆=林 達哉
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