視点を変えて可能性を広げるITの新活用術(第13回)商機を逃すな。販売チャネルを拡大する3つのポイント

経営全般 販路拡大

公開日:2024.07.19

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 「日本政府観光局(JNTO)」の発表によれば、2024年1月から4月の訪日外客数は1160万人を超えたという。単純計算すれば、1年で3400万人を超えるインバウンドとなり、コロナ前の2019年に記録した3188万人を超えることになる。インバウンド需要の拡大が引き続き見込まれる。

インバウンド需要や、ECシフトなどで販売チャネルの強化・拡大が重要に

 一方で、国内需要に目を向けるとEC(電子商取引)へのシフトが進んでいる。2023年8月発表の経済産業省の電子商取引に関する市場調査の結果によれば、2022年の消費者向け電子商取引(BtoC-EC)の市場規模は22兆7500億円に上り、前年比で10%近い伸びを見せている。2013年が11兆円あまりだったので、10年かからずに倍増したことになる。また、法人を対象とした企業間電子商取引(BtoB-EC)も2022年には前年比12.8%増の420兆2000億円と巨大な市場になっている。

 こうした市場や取引環境の変化は、販売チャネルにも変化を要求する。インバウンド需要を引き寄せるためには、海外への情報発信や海外に向けて販売する「越境EC」などの対応が求められる。国内向けのEC市場に向けても顧客情報を使った営業支援やデジタルマーケティングの活用などの必要性が高まり、企業間の取引においては、EC化が進むことで従来型の対面の商談からオンラインによる情報提供やコミュニケーションへのシフトが求められる。

 販売チャネルの強化・拡大について、以下の3つの視点で対応を考えてみたい。1つめが「オンラインの活用」、2つめが「デジタルマーケティングの活用」、3つめが「助成金や行政サービスの活用」である。

従来の商習慣を見直し、オンライン活用型へシフト…

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執筆=岩元 直久

【MT】

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