ビジネスを加速させるワークスタイル(第15回)
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公開日:2017.07.20
中高年になると、「昔のような記憶力がなくなった」「最近のことが思い出せない」と思う瞬間が訪れることがあります。例えば、ぱっと人の名前を思い出せない、仕事の納期を勘違いしていた、といったことなどが挙げられます。
しかし、最新の研究により、記憶力と年齢には相関関係がないと分かりました。ではなぜ人は記憶力の低下を感じるのでしょうか。ここでは、記憶力の低下を年齢のせいにして諦めるのではなく、維持するためにはどのような習慣を心掛ければよいか、という脳研究に基づいた改善策を紹介します。
多くの人は、記憶力の低下の原因を「加齢のせい」と考えます。しかし、最新の研究では「年齢を重ねても、脳の記憶力は低下しない」と医学的に解明されました。脳研究専門家の池谷裕二教授(東京大学)によると、「115歳で亡くなったオランダ人女性の脳を解剖したところ、脳の機能がほとんど老化していなかった」そうです。「どの年齢に関しても物忘れの回数がほぼ一定」という実験結果も出ており、物忘れの回数と年齢の間には相関関係がないことが分かっています。
ノーベル生理学・医学賞を受賞したエリック・カンデルは、ライリー・スクワイアとの共著「記憶のしくみ」の中で、記憶をつかさどる機能は、脳と脳幹の間にある海馬という場所で行われると説明しています。その海馬には情報をふるいに掛ける機能があり、「この情報は必要」と海馬が判断すれば、情報を記憶として脳に保存します。
保存には2段階あり、必要と判断された情報は、最初に「短期保存」として脳の海馬に記憶されます。次に海馬に記憶された情報で、繰り返し使うものや、喜怒哀楽の感情が伴う印象の強いものは、数カ月すると大脳皮質に移されて「長期保存」されます。この積み重ねで人間は情報を記憶に刻んでいるのです。
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執筆=村上 哲也
コンサルタント兼ライター
ゼロベースでのコンサルタントには定評があり、担当する顧客とは「戦略」から始め「戦術」まで実行させる本格派。2013年より本業の合間にライター業務も行っており、コンサルタント関係に留まらない幅広い記事の記載を行っている。
http://midorinooka2014.wix.com/business-consulta-jp
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