ビジネスを加速させるワークスタイル(第15回)
似ているようで違う、法人向け光回線の選び方
公開日:2018.01.10
脅威は環境的なものと人為的なものに二分される。今回は人為的なリスク、中でも悪意のない偶発的な障害への対抗策について考える。
オフィスでパソコンを操作中、急にサーバーが使えなくなった、あるいはネットワークへ接続できなくなったというトラブルを経験した人は少なくないだろう。業務に支障を来すシステム障害やネットワーク障害を回避するため、日ごろから情報機器の運用監視が重要になる。だが、予想できない機器のトラブルや人為的な操作ミスもあり、トラブルは避けては通れないのも確かだ。
こうした突然のトラブルに備えるのが「システムの冗長化」だ。例えば、パソコンの不具合でデータを失わないようにストレージにデータをバックアップする。あるいはLANスイッチの故障に備えてもう1台予備機を用意しておく。平常時からこうしたシステム冗長化の備えを行えば、万一の障害発生時にもシステム全体の機能を維持しながら業務継続が可能になる。
システム冗長化の考え方は停電対策に通じる。停電による電源トラブルは、企業にとって大きなリスクとなりうる。停電の原因は、電力会社の設備トラブルや落雷など外部の要因だけではない。自社の電気設備の故障や、うっかりミスで情報機器の電源ケーブルが抜けるケースもある。オフィスのエアコンなら数分間停電してもそれほど問題にはならないだろう。だが、データを扱うサーバーやストレージの場合、一瞬の停電や電圧低下であっても、データが書き込めなかったり、場合によってはパソコン、サーバーのディスクが壊れたりするリスクもある。
こうした電源トラブルによるシステム障害から情報機器やデータを保護するのが無停電電源装置(UPS)である。UPSに接続された機器は停電時にも一定時間、電力がバックアップされる。サーバーやストレージもUPSを備えておけば、突然電源が遮断されず、機器をきちんとシャットダウンできる時間を確保できる。データの消失、書き込みミスを避けられる。UPSは停電対策だけでなく、雷による異常電圧などの電源トラブルから情報機器を保護するものもある。
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執筆=山崎 俊明
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