数値の推移を表すときに使われるのが「折れ線グラフ」だ。Excelの折れ線グラフには、マーカー付きや3Dなどがある。数値の推移は棒グラフでも表せるが、折れ線グラフは線の角度で数値の変化を把握できるので、棒グラフより分かりやすい。ただ、元データの一部が欠けている場合にはグラフも途切れてしまって全体を把握しづらい。そんなとき、データがない部分をつなげるテクニックがあるので紹介しよう。
まずは、元表から折れ線グラフを作成してみよう。例として8月前半の最高気温と最低気温のデータを折れ線グラフにするが、データが一部欠けている。折れ線グラフの種類は、よく使われている「マーカー付き」にしてみよう。
では、データがない部分の線をつなげる方法を見ていこう。まず、グラフの何もない所をクリックしてグラフ全体を選択する。するとメニューに「グラフのデザイン」が現れるので、「データの選択」をクリックする。ここに表示される画面で設定する。
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グラフを選択し、「グラフのデザイン」タブの「データの選択」をクリック[/caption]
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「データソースの選択」画面が開くので、「非表示および空白のセル」をクリックする[/caption]
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開いた画面の「空白セルの表示方法」で「データ要素を線で結ぶ」を選択して「OK」をクリックする。「データソースの選択」画面に戻るので、ここでも「OK」をクリックする[/caption]
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データがない部分も線がつながった[/caption]
最高気温の8/3、最低気温の8/11はデータがないため、マーカーが表示されていない。8/2と8/4、8/10と8/12をそれぞれ直線でつないだだけなので、本来の推移と異なる可能性はある。しかし線がつながったことによっておおむねの推移は把握できるだろう。何より、不完全さが際立ったグラフの見栄えが良くなった。
展示会来場者推移、売り上げ推移、血圧推移表、体重推移表など仕事でもプライベートでも利用する機会が多い折れ線グラフ。しかしこれらはデータが部分的に欠損しがちでもある。そんなときはこの機能を使って、グラフの欠損部分を補うと見栄えの良いグラフに変身させることができるので、ぜひ活用してほしい。
※解説用画面はMicrosoft 365のExcelを使用。一部メニュー名などが異なる場合がある
※第48回は2021年11月1日(月)公開
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