エクセルには「オートフィル」という、連続したデータや数値を入力するのに便利な機能がある。例えば1月1日と入力されたデータをドラッグするだけで、1月2日、1月3日…と自動的に日付を入力してくれる。では、それを逆順、つまり1月1日が下で最新日が一番上にくるようにしたい場合はどうすればよいか、今回はその方法を紹介する。
連続データの入力方法
オートフィルはよく使う機能なのでほとんどの人は知っていると思うが、今一度整理しておこう。一番間違いやすいのが、連続データとコピーの違いだ。1月1日や1月など、数字と文字列の組み合わせであればドラッグするだけで連続データになるが、単に「1」などの数字の場合は「Ctrl」キーを同時に押さなければコピーされるだけとなる。
日付ならドラッグするだけで連続データとなる
数字のみの場合はドラッグしただけではコピーになる。「Ctrl」キーを押しながらドラッグすれば連続データとなる
連続データを逆順に並べる
では、連続データを逆に並べたいときにはどうすればよいだろう。例えば、上のセルから下に向かって1月2月……と並べるのではなく、下のセルから上方向に1月2月と並べ、一番上のセルに12月がくるようにしたいときだ。例えば筆者の場合、本連載の履歴をエクセルシートで管理しているが、連載は続いているため、最新のものを一番上のセルに表示したい。そういうときも、ちょっとしたコツを知っていると簡単だ。
上下2つのセルに手動でデータを入力し、その2つのセルをドラッグして範囲指定する
セル右下にある緑の■を上方向にドラッグする
一番上のセルが12月となり、下から上に向かって月が変わっているのが分かる
範囲指定したセルの規則性を認識する機能を応用する…
では、この機能を利用して、実際に仕事に便利に使えるワザを紹介しよう。例えば、毎週金曜日に会議があるため、毎週金曜日の日付を入力したい時にも使える。
[caption id="attachment_49433" align="aligncenter" width="400"] まずは1週目と2週目の金曜日の日付を入力する[/caption]
ここでは、金曜日であることが分かりやすいように日付の書式設定を曜日表示ありにしている。指定方法は次の通り。
[caption id="attachment_49434" align="aligncenter" width="500"] セルの書式設定画面の「ユーザー定義」で「m"月"d"日"(aaa)」と入力[/caption]
[caption id="attachment_49436" align="aligncenter" width="400"] 2つのセルをドラッグして範囲指定し、下に向かってドラッグする[/caption]
[caption id="attachment_49437" align="aligncenter" width="400"] 毎週金曜日のデータが自動で入力された[/caption]
このように、指定する2つのセルを入力するだけでその規則に従って自動で入力してくれる。これなら手入力する手間や時間が大幅に軽減でき、時短につながる。1日おきや3日おきといった規則でもOKだ。
※解説用画面はWindows 11上でMicrosoft 365のExcelを使用。一部メニュー名などが異なる場合がある
【ダウンロード】
「時短エクセル」 エクセルのオートフィルを使って上方向にデータを自動で入力 のお試しファイルのダウンロードはこちらから(Excelファイル)